朝、目が覚める。
隣では、てお兄ちゃんが眠っていた。
そういえば、えーと兄も綺麗な顔立ちだ。
なんでこの2人の妹は普通なんだろう...。
心の声が漏れる。そのとき
驚いた拍子にベッドから落ちる。
え、もしかして全部聞いてた?
......嘘でしょ?
手を差し伸べる。
私はそれに縋る事しか出来ない。
さし伸ばされた手で起き上がる。
てお兄ちゃんは気づいてないだろうけど、多分顔、真っ赤。
誤魔化すことしか出来なかった。
だって多分、私はてお兄ちゃんが、兄妹としてでなく、恋愛として好きだから。
バレたら困る。てお兄ちゃんも、私も。
いつもどうりに、行かなくては。
てお兄ちゃんも起き上がる。
はー...バレてないよな?
早く逃げたかった。
この部屋から。てお兄ちゃんから。
都合のいい言い訳をして、部屋をでる。
自分の部屋に戻って、直ぐに服を着替えた。
来ていた服はどう考えても女物。
男が彼女に送るような、とても可愛い服だ。
なんで、てお兄ちゃんが、こんなの......
それにタグも外れてる。
1回は、誰かが着たってこと。
てお兄ちゃんは、こんな服着ない。まず入らない。
私もこんな服着たことがない。
しかも、てお兄ちゃん、カバンから出したよね。
ってことは新居にあったってことになる。
彼女かな......。
無性に悲しくなった。
てお兄ちゃんが彼女を思って買ったであろう品物を、私に着せたことが、なにより。
呟いた後、私は部屋を出る。
その前には、
丁度部屋を出てきたてお兄ちゃんが居た。
いつもの笑顔を向ける。
ひきつり気味の
朝ごはんを食べた後、私は1つ提案をした。
私は持ってきたカメラを手に持った。
カメラを回す。
このグダグダって感じ、好きなんだよね...
ぽたっと水が落ちそうになる。
5分後
あと少しのところで水を吹いてしまった。
楽しかった!!!!!!
早速編集っと!!!
時計を見ると今は10時。
あと2時間か...。
黙々と作業する。
てお兄ちゃんと2人で。
1時間くらいだろうか?
2人で盛り上がる。
お母さんはにこにこしながら、私たちを見ていた。
昨日てお兄ちゃんが風邪引いてるって言ってたもんね...。
時計は間もなく12時になる。
もう、じんたんにLINEしちゃったよ。
紙袋の中には、ライスコロッケ、ハンバーグ。
出来たてホカホカだ。
そう言い残して家を出る。
沢山おしゃべりして家に向かった。
楽しい......。
でも、あの動画のせいで、あんな事になるとは、私は思ってもいなかった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。