目覚めると母の姿はなかった。
目覚めても学校になんか行く気にもならず
休む日が増えていた
でも、赤いランドセルを見ると
小学一年生。母が頑張って貯めてくれていたパート代でこのランドセルを買ってもらった
その時の母の顔が忘れられない。
『これで光もピカピカの小学生ね。』
そう言って母は顔中のシワがクシャってなって私に笑いかけてくれた。
重い体を起こして学校へ向かった。
こんな思い出話を思い出しても
クラスの状況が変わることなんてなかった。
👩🏫あ、未来さん。今来たのね
👦🏻うわぁー、不潔マンが来たぞー!!
そんな事言われても。言い返せる勇気もなく
中心👱🏻♀️先生ーなんかこの席臭いー。
👩🏫じゃっ、じゃあー席替えしましょうか!
👱🏻♀️やったー!
👦🏻👩🏻🧒🏻ヤバい。隣になったらどうしよ
私は俯いて母の顔を思い出した。
ニコ。☺️💭
悔しかったけど母の顔を思い出したらどうってことなく思える自分がいた
その日一日はいつも通りの学校生活を送った
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!