中間side
カーテンから漏れている眩しい光で目が覚めた朝。
隣を見れば俺の服をキュッと握ったまま
寝ているあなたちゃん。
携帯で何時か確認したら時間もいい時間帯やった。
今日は念願の流星が退院する日。
なんやけど確か今日は俺と濵ちゃんが仕事やから
あなたちゃんをオフのしげ達にお願いした。
つまりお互い朝から沢山準備せなあかん。
「淳太」やなくて「じゅった」やって。笑
寝ぼけてるのがこれまた可愛い。
今パパが居ると勘違いしちゃったあなたちゃんは
俺らが寝ている部屋から出ようと
布団から慌てて出て扉を開けようとしていた所を
俺は急いで止めてとりあえず抱っこした。
跪いてあなたちゃんの目を合わせながら
話していればあなたちゃんは俺の肩に顔を埋めた。
そのまま抱き上げて扉を開ければ
すぐリビングでコーヒーのいい匂いが漂ってきた。
台所では1人で朝ごはんを作っていた
濵ちゃんが俺らに気付いて直ぐに駆け寄って来た。
元気よく手を挙げて返事をしたあなたちゃんと
そのまま洗面所に行って一緒に顔を洗った。
あなたちゃんは俺を置いて
スタスタと濵ちゃんが居るリビングに戻って行った。
俺も後を追ってリビングに戻れば
あなたちゃんは濵ちゃんに抱っこされてて
濵ちゃんは朝ごはんの準備をそのままやっていた。
濵ちゃんからあなたちゃんを受け取って
椅子に座らせてテレビを付けて
あなたちゃんが見れるような番組に
チャンネルを回した。
朝ごはんを食べ終えた後はバタバタやった。
先に大人2人が準備を済ませて
その後に交代交代であなたちゃんの身の回りの
準備をした。
俺よりも早く家を出る濵ちゃんも
時間もあまりないのにあなたちゃんの
相手してあげたり、準備の手伝いをしていた。
靴下に手こずって濵ちゃんを呼ぶあなたちゃんも
それにちゃんと応えて靴下を履かせるのを
手伝ってあげる濵ちゃん。
俺もそんな2人を横目に見つつ
自分の準備を終わらせようとしていた時
インターフォンが鳴った。
準備が出来た濵ちゃんとあなたが
玄関まで一緒に行ってしげ達を迎えに行った。
リビングまで聞こえる玄関のうるさいさ笑
のんちゃん声でかいししげはきっと
濵ちゃんにうざ絡み中かな。笑
このままリビングに来れば
絶対ウザ絡みの相手は濵ちゃんから俺になる。
早く準備を済ませなければ…。
なんて思っていたその時…。
思い切り背中に乗っかってきたしげ。
あまりにも突然過ぎて俺もバランスを崩し
転んでしまった。
のんちゃんに抱っこされたあなたちゃんは
しげの言葉をマネしながらニコニコしていた。
あいつらはとりあえず無視して
何とか準備を終えた俺。
濵ちゃんはマネージャーと電話していたけれど
直ぐに終わった。
一緒に寝ていた場所から洗面所まで
確認して忘れ物がないか確認して行った
あなたちゃんとのんちゃん。
2人がリビングに戻って来て忘れ物も無かった
ため俺らは荷物を持って濵ちゃんの家を後にした。
濵ちゃんはそのままマネージャーと一緒に
しげとのんちゃんとあなたちゃんは
そのまま照史の家に向かうらしい。
俺はまだ時間もあるから一旦家に帰ることにして
俺らエントランスで別れた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。