目を覚ますと、
私は自分のベットでいつも通り寝ていた
体をゆっくりと起こし、昨夜の出来事を思い出してみるが、どう辿っても自分で戻ったとは思えなかった
だけど、結論が出た
と、独り言を呟きながらせっせと準備を進めていく
準備が完了すると、共有スペースに向かった
出久くんは顔をりんごみたいに真っ赤にしていた
その時、私と出久くんの間に1つの大きな何かが入ってきて、出久くんの胸ぐらを掴んだ
その影の正体は..言うまでもなく、勝己くんだった
【爆豪 side】
いつもより速く目が覚めちまったもんだから、顔を洗いに共有スペースへ行った
じゃあ、誰かの話し声が聞こえた
誰だと思って覗いたら、デクとあなただった
(あぁ?んであいつらが話してんだ?)
デクとあなたが話してんのが気に食わねぇから近づいたそン時、あいつが予想外のことを言いやがった
(今、あいつ..デクの後ろに着いてくっつったか...?)
だが、あいつは俺にも同じことを言ってンだ
デクの野郎、あなたに何言わせてんだ..
一瞬で頭に血がのぼった
あいつとデクが話してるだけでもイラつくけどよぉ、あいつにあんなこと言わせるのはもっと気に食わねぇ
ぐっとデクの胸ぐらを掴んで、思いっきり怒鳴ってやった
そン時、俺の腕をちっせぇ手が掴んだ
(あなたか..)
収まんねぇイライラを募らせてる俺に、あなたは冷静に物事を伝えてきやがった
その瞬間、イライラしてた自分がアホらしくなった
俺はそれと同時に、なんで俺がこんなにもあなたのことを気にかけちまってるのかも疑問にもなった
あいつが俺以外のやつらと話してるのも、何もかもがイラついて仕方がなくなってた
(ンだ、これ..)
嫉妬..?
ンなはずねぇ..
だいたい、なんで俺があいつに嫉妬なんざしなきゃなんねぇんだよ..くそが
(あぁくそっ!)
そんなアホらしい台詞を捨てて俺はその場を去った
【No side】
勝己くん..地獄耳
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
next☆
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。