何が起こったのか...全く分からない
それに、身体中が痛い

起こったことを思い出してみる..

多分、瓏威が重力を多方向に飛ばしたのだと考えられる

瓏威が私に用意したショー
恐らくこれがそれだったのだろう。。
瓏威は体を動かしていないと個性を使えない、だけどあの時、確かに個性を使っていた

推測では、操る重力を溜めておき、一気に放ったのだろう..それなら、体の動く動かないは関係ないから..


そして、

せめて確認だけでもと体を起こしてみるが、何かが乗っかっているのか、やけに重みを感じる

そして、目を開けると、白く眩い光が差し込む

その眩しさに思わず目を閉じてしまうが、自然と慣れてきた

何かの拍子で崩れた瓦礫が私の上に乗っていた

そして、私は自分よりも先に周囲の状況を把握しようと瓦礫を退けてみるが...

そこには誰もいなかった

抉れた地面に、崩壊した建物

幸い、市民は避難出来たようだった

抉れた地面から、自分がかなり遠くまで飛ばされたのだと理解した。

そのまま私は自分が飛んできた方へ向かって歩みを進めた

私はそのまま、イシュカさんを置いてその場を離れようとした

しかし..

瓏威は私の周りの重力を操ろうとしていた

だから私は咄嗟に避けた

私は全力で走った
風を操り、自身を強化して、ひたすらに走ろうとした

けど...

また、これだ...

あの時も、こうしてあいつは私に選択を迫った

記憶が重なる..

そうだ、あの時も...



母「私にしなさい！」
父「俺にするんだ！」
あなた「だけど..ｯ！」
母「落ち着いて、あなた！」
父「お前の未来を守りたい..！」

私の未来..お父さんとお母さんに託された私の未来...

私は方向を転換させ、イシュカさんの元へ全速力で向かった


守りたい..イシュカさんを、みんなを、未来を！

すさまじい高音をあげ、起こした竜巻が瓏威を巻き込んで荒れ狂う

同時に、囚われていたイシュカさんが瓏威から解放される

私は方向を転換させ、イシュカさんの元へ向かうと同時に、転がっていた無線機を取った

その無線機から応援要請をすると同時に竜巻を起こし、イシュカさんの救出を行った

しかし、イシュカさんは無事とは言えど、傷は深い

竜巻に呑まれ、身動きを取れない瓏威。

それを見計らって、私は空に高く飛んだ

アレとは、体育祭で勝己くん相手に繰り出した、私の今出せる全力

体育祭の時は抑えていたが、今はもう少し出せるはずだ

人間は重い重力に耐えられないように、重い圧力、即ち風圧にも耐えられない。。。

そこで瓏威は意識を失った

私はすぐに瓏威の元に向かい、イシュカさんから預かっていた手錠をかけた

イシュカさんの個性は"水"

その場に水を発生させたり、水を奪う(蒸発等)ことができる。

あの時イシュカさんは、瓏威の体内から水を奪い、脱水状態に追いやってくれていたのだ

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