第52話

【第51話】
1,782
2020/08/08 03:35
???
なぁ、桜華
???
お前は組織を抜けたいのか?
ふっ..それならお前は愚か者だ
???
うちが1番正しいんだ
もしも間違ったことをすれば..な?
突然現れたその人は、桜華くんに対して脅すように話しかけていた。


そんなの、反抗出来る訳がないッ
だって、桜華くんは恐怖で縛られているから...


すると、その人は桜華くんを殴ろうと拳を握りしめていた
私が足を動かすまで、時間はかからなかった
櫻華
ごめんなさい、っ
ドンッと鈍い音がしたと思うと、
左頬がジンジンと熱かった
???
ッ!
櫻華
お、前..ッ
あなた

恐怖で人を縛り付けるなんて、最低!

私は痛みを忘れて、目の前にいるそいつに向かって声を張り上げてそう言った
???
何を言う。これは恐怖でもなんでもない
???
ルールだ
あなた

そのルールがダメだって言ってるの!

あなた

まずあなた達のルールがダメ!

あなた

そして組織もダメ!

あなた

ぜーんぶがダメなの!

???
何を言ってるのか全然分からないな
あなた

分からないなら別にそれでもいい。
けど、桜華くんを巻き込まないで

熱を伴って発せられたその言葉に、私はたくさんの想いを乗せた

その言葉を全て出し切ると、私は妙に達成感を感じた
???
何を言われようが関係ない
俺たちの目的は変わらない
櫻華
その、
あなた

ッ!

櫻華
その目的自体が、間違ってる..
???
ほう...俺たちのルールに反するか..まだ躾が足りなかったみたいだな
櫻華
あぁ!いくらでも反してやる!それで、お前は地獄に落ちてしまえ!!
桜華くんもまた、私のように全てをぶつけた
???
ふっ..いくらお前達が刃向かった所で、、結果は決まっている
すると、そいつはニヤリと笑った

その笑みは憎ったらしくて、私は嫌い




私は、そいつが何かをするのかもしれないと思い、桜華くんを抱えて空に飛んだ
???
ッ!なるほど...
???
お前がそうだったか
あなた

???
あなた
???
俺を覚えていないか?
私は記憶の中からあいつの顔を探した。

5年前..9年前..それか、もっと前..


だけど、あいつの顔は知らない。
だから
あなた

覚えてない!

ブラッド
そうか...俺はブラッド
ブラッド
一応、君がもっと小さい時からの仲だ
あなた

知らない..!

本当に知らなかった


いくら記憶から取り出そうとしても、まるで栓を閉められているように固く閉ざされる
それに、ブラッドと言うと、Blood..."血"が想像できた。


意味もなく血などという名前にするのかと私は疑問に思った
ブラッド
しかし、もうそこまで個性を使えるようになっているとはなぁ
ブラッド
それに、ヒーローを目指してるのか..
お前に果たして務まるのか?
ブラッド
お前の個性は、救うためのものじゃないだr..((
櫻華
あいつはヒーローだ!
俺のヒーローだ!
櫻華
俺をお前から救ってくれるって言ったし、お前なんかよりもっともっと強ぇ!!
あなた

桜華、くん...
ありがとう(ˊᗜˋ)

私はとても嬉しかった。

私は桜華くんのヒーローか...なら、絶対に助けなきゃ
ブラッド
桜華
櫻華
(ビクッ
ブラッド
あなたを見つけた事に面して、今回は許してやる
ブラッド
だが、それはお前が組織を抜けなかった場合だ。いいな?
櫻華
ッ....
櫻華
わk..((
桜華くんがその先を言う前に、私は口を開いた
あなた

いいや、桜華くんは戻らないから!

ブラッド
お前に言う権利はない
あなた

ううん!私が決めたの!
だから、絶対に戻らない!

ブラッド
そんな理不尽が通じる程世の中は甘くはない
あなた

なら、あなたが桜華くんをそちら側に戻すのも理不尽な理由じゃないの!

あなた

私情で桜華くんを縛り付けないで!

何度でも

何度でも同じことを言ってやる



桜華くんは決めたの。組織を抜けるって

その意志を私は尊重したい
だから、桜華くんが抜けるって決めたことを、私は成し遂げるって決めたの
ブラッド
まぁいい..桜華、お前が抜けようが抜けまいがもうどうでもいい
ブラッド
ただ、お前が抜けた場合、あなたには痛い目にあってもらうがな(ニヤッ
櫻華
そんな..ッ
なら、俺...ッ
あなた

大丈夫だよ、桜華くん。
君が今すべきことは、組織を抜けて、この場から逃げる。それだけ

あなた

私は必ずあなたの元に帰る。約束する。
それに、私、約束は絶対に守るよ

あなた

だって、私はヒーローだから(ˊᗜˋ)

櫻華
ッ....分かった!
桜華くんはクルッと方向を変えて、森の中に走って行った

信じてくれてありがとう


気持ちは伝えられないものじゃない。人には必ず心があるから、きっと伝わる。

目に見えないけれど、必ず受け取ることが出来る



だから、私を信じてくれた桜華くんの気持ちが、私を勇気づけてくれたんだよ
ブラッド
さて
ブラッド
まず1つ聞いておく
あなた

なに?

ブラッド
お前は本当にヒーローを目指すつもりか
あなた

もちろん

ブラッド
ふっ..辞めておいた方がいい
あなた

あなたに言われたくはない!

感情をあまり荒らげるな..冷静に、相手の動きを見なきゃ..
それだけじゃなく、心の動きもしっかりと..
ブラッド
お前は特別な存在なんだ
確か、その言葉は桜華くんも以前言っていた
ブラッド
唯一、実験をクリアした被検体
聞きたくない。

その口を早く閉じて
ブラッド
16番、あなた



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