私が梅雨ちゃんの元にやってきてから数分後、さらに人が外に出てきた
メンバーからして、話の内容は何となく予想出来た
また、梅雨ちゃんの手が震えていた
涙が出そうな程声も震えていた
梅雨ちゃんの話を真剣に、静かに聞いていたみんなは、少し顔色を曇らせていた
きっと、
梅雨ちゃんの言葉を思い返していたのだと思う
話を聞けていなかった私も、梅雨ちゃんが言った言葉は、なんとなく分かった気がした
涙を必死に堪え、言葉をゆっくりと吐き出す梅雨ちゃんの姿は、とても悲しそうだった
梅雨ちゃんの瞳からは、大粒の涙が溢れていた
お茶子ちゃんの笑顔で、場が少し明るくなった
梅雨ちゃんの想いも私やみんなに届き、こちらとしてはすごく申し訳ない思いでいっぱいだった。
だけど、梅雨ちゃんはそれを責めようとしていなかった
その優しい心に、とても救われた
みんなも、梅雨ちゃんの名を呼んだ
また、梅雨ちゃんは涙を流した
心に留めていた気持ちが、全て涙とともに流れていた
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「...カチカチカチカチ」
暗い部屋に、コンピューターの光だけが灯っている
その時、コンコンと軽くドアをノックする音が鳴った
パソコンを急いでホームに戻し、ドアを開けた
お茶子ちゃんの後ろからひょこっと出てきた梅雨ちゃんに、早速注意されてしまいました..あはは
そっとパソコンをスリープさせ、部屋を出た
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
next☆
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。