春「無視ィ〜?」
口調は軽いながらも、あたしの腕をギュッ握りしめる春
「痛っ…」
春「どこ行ってたの〜?」
ニヤニヤしながらいう春は、確信犯
「仕事」
春「その前だよ」
ワントーンもツートンも低い声でそう言った
ジッと見つめられた視線がいたい
蘭さんの"殺されるんじゃね?"という言葉が嫌という程脳内でrepeatされた
視線を逸らしながら、
「…友達のとこ」
そう言った。
嘘ではない
春「俺の目ぇ見て言えねぇとこに居たんだァ♡」
パッと顔をあげた
「…そ、そもそも 付き合ってないのに 春に言う必要ない。腕痛いし、離して」
そうだよ。恋人じゃないのに、なんでこんなことを言われないといけないんだ?と冷静になった
春「離さねぇよォ♡」
更に力が籠る手に、折れるのではないかと思った
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!