第14話

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2021/06/24 05:51


今日は、一睡も出来ずに朝が来てしまった。


昔の携帯から、春の連絡を引っ張り出し、
使われていないと分かっていても
かけよう…辞めよう…と打っては消しを繰り返していた。





一虎くんからの連絡で、今日はお店に遊びに行く。


「あ、マスカラ切れてる」


そう思い…ストックを探した。




「確か……この辺りに…」


バリン…と嫌な音と共に懐かしい匂いがした。






春が使っていた香水。






「最悪…。」

棚が揺れたせいで落ちてしまった。
当たり所が悪かったのか、無惨な姿になっていた。
片付けをして、軽くメイクをし 待ち合わせの場所に急いだ。






時折、自分から懐かしい香りがして 頬が緩む。



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