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第10話

怪獣たちとデスゲーム ―1―
(ほのか)
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」

(真白)
「キモいキモいキモいキモいキモいキモいキモいキモいキモいキモいキモいキモい!!」

怪獣たちが相手じゃ無理だって!怪獣たちからしたら私たちなんて蟻みたいなものだもの!逃げ切れる気がしない!

…って、わぁぁぁぁぁぁぁ!!

慌てて横に転がってそれを避ける。私が避けたのはゴジラの尻尾。ぶんぶん振り回していて、危うく当たりそうだった。

もし当たったら、空の向こうまで、いや、下手したら宇宙の果てまで吹っ飛ばされる。

いやぁ、危なかった。

(悠太)
「うわぁぁぁ!離せ!離せよ!」

悠太の悲鳴に振り向くと、そこに悠太はいなかった。

え?どこいった?さっきはここから悲鳴が聞こえたのに。

…え、空!?

(悠太)
「降ろせ!降ろせって!何でオレがこいつなんかに…!」

悠太を捕まえているのはラドン。思いっきり空に舞い上がり、学校の上空を悠太を咥えて旋回している。

(真白)
「いやぁぁぁ!!来ないでぇぇぇぇぇ!!」

(ひかり)
「え?どうしたの、真白…」

私が真白を見やったその瞬間、私の後ろを何かが素早く通った。

(ひかり)
「!?」

通り過ぎると同時に強風が巻き起こり、私の髪を乱す。

あ、モスラ!真白が嫌がっていたモスラ!自分が苦手な怪獣に見つかるなんて、真白も運が悪い。

(ひかり)
「川崎も真白も空中に連れて行かれたか…」

(ほのか)
「ちょっと、ひかり!」

私の前に立つのは、息を切らして今にも死にそうなほのか。

(ひかり)
「ん、ほのか。何?」

(ほのか)
「これっていつまで続くのよ!?」

(ひかり)
「知らない。暁さんに訊けばいいじゃん」

(ほのか)
「無理!あんな奴と話したくないし!」

子供か。私に訊いたって仕方ないじゃない。

(ひかり)
「ふうん。ま、いいや。それじゃこっちでほのかのお手伝いでもするかね。暁さーん!」

(ほのか)
「うわぁぁぁひかり!マジやめろ!」

暁さんが駆け寄ってきてくれる。

(凛華)
「どうしましたか?」

(ひかり)
「ほのかが、訊きたいことがあるそうです」

そう言ってほのかを指したとき、暁さんの浮かべた笑顔に若干の嫌悪感が滲んだ。

(凛華)
「樋口さんが?何を訊きたいのですか?」

(ほのか)
「え、えっと…」

言葉を濁らせるほのかに、暁さんはしびれを切らして、

(凛華)
「何もないのですか?用もないのに私を呼ぶのは迷惑です。やめて下さい」

と、静かにキレた。

(ひかり)
「ほのかが訊きたかったのは、『これはいつまで続くのか』ということです」

(ほのか)
「うん、まぁ…」

(凛華)
「…そうですか。ですが、それくらいは自分で訊いてもいいのでは?」

(ほのか)
「ご、ごめんなさい」

溜め息をついて、暁さんが続ける。

(凛華)
「そうですね、樋口さんのように私を舐めてかかってる人がいなくなるまで、ですね」

排除するっていうことか。自分に歯向かうかもしれないから、今のうちにその芽を摘んでおくんだね。

すると、暁さんは辺りを見回し、

(凛華)
「キングギドラ!おいで!」

と、既に3つの首のうち2つに人間を咥えたキングギドラを呼んだ。

(ほのか)
「は!?何するつもり!?」

(ひかり)
「落ち着いてって!下手に騒いだらどうなると思う?」

私の指摘にほのかは黙る。

そして、キングギドラは人間を咥えたままやってきた。

(凛華)
「いい子だね、キングギドラ。じゃあ、空いてる首で、この子を連れていって」

そう言って指したのは、ほのかだ。

(ほのか)
「え!?ひぃっ、嫌!無理ぃぃぃぃぃぃぃ!待って、待ってぇぇぇぇぇぇぇ!!」

絶叫するほのかをキングギドラはひょいと咥え、空に舞い上がった。

三人も咥えて、怖すぎる。

(ひかり)
「あの、暁さん」

(凛華)
「はい、何でしょう?」

(ひかり)
「ごめんなさい、呼んでしまって」

(凛華)
「そんな、気にしないで下さい」

髪を耳にかけながら優しく微笑む暁さん。

(ひかり)
「ですが、少し怒らせてしまったように思いまして。私が直接訊けば、暁さんも嫌な気持ちにならずに済んだはずですし。ほのかが暁さんにものを訊けないのは知っていましたから、分かっていて言わなかったから…」

私が俯くと、頭に何か当たる感触があった。

(ひかり)
「…?」

わ!暁さんに頭ぽんぽんされてる!

(凛華)
「やっぱり、園田さんは優しいですね。心が綺麗です。あんな奴_ひぐちさん_が悪いのに、自分が謝る。貴女には何も落ち度はないのに。園田さんのようなかたは滅多にいませんよ」

(ひかり)
「そ、そんな…。えへ、ありがとうございます、暁さん」

可愛いし、キュンとさせるし、凄いなぁ、暁さんって。

(凛華)
「さあ、まだゲームは終わっていませんよ。私はこれ以上園田さんを贔屓するわけにはいきませんし。頑張って下さい。貴女なら、生き残れると思います」

(ひかり)
「はい…!頑張ります!」

空中にはモスラ・ラドン・キングギドラがいる。地上にはゴジラ・アンギラスがいる。

どこに行っても危ない。無傷ではいられないのは分かっている。だけど…。

―『貴女なら、生き残れると思います』―

暁さんの言葉が、私を勇気付ける。

あの言葉は嘘じゃない。私なら、生き残れるはず。

絶対に怪獣たちには捕まらない。私には、守ってくれる人もいる。

もう全然怖くない。受けて立とうじゃないの、怪獣たちの実力_デスゲーム_を!

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凛堂景千代
凛堂景千代
はじめまして! ゴジラが大好き過ぎる女子です! 深海生物も大好きです! まぁ、ただの変人です(笑) あと、ジャニーズWESTも大好きだったりします。 フォロバ絶対するほうです。 仲良くしてくれると嬉しいです。 よろしくお願いします!
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