第37話
👠
るっくんの言葉に返事をしながら振り返ると、タオルで髪を拭きながらこちらに向かってくるるっくんに見惚れてしまった。
(カッコイイ…)
「ドライヤー取ってくるね。」と、ドライヤーを取りに行くるっくん。
(もうドライヤーの位置把握してるのね。笑)
そう指示されたのは、るっくんの両脚の間。
るっくんの両脚の間(ソファーの下)に、るっくんに背中を向けて座った。
「乾かしまーす。」と言い、ドライヤーのスイッチをつけて、櫛でブローしながら乾かしてくれている。
ドライヤーの音に掻き消されないように、お互いに少し大きな声で話す。
乾かしてくれるるっくんの手が心地よくて、安心できて、眠くなる。
次は、私がソファーの上に座って、るっくんの髪を乾かすことに。
ソファーの下に座って前を向くるっくんのうなじが、とても白くて綺麗だった。
背中はやっぱり男性だなって思うぐらい肩幅があって、すらっと長い首。
(後ろ姿だけでもかっこいい…)
一声かけて、ドライヤーのスイッチを押した。
ドライヤーの風で、るっくんの髪からふわっと香る、自分と同じシャンプーの香り。
(好きな人と同じ匂いっていいな…)
なんだかとてもほっとする時間。