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第11話

👠


終礼が終わり、控え室で着替えて、キャストに挨拶をし、店を出た。







私の自宅は、お店から15分ぐらい歩いたところにある高層マンション。







私の好きな曲を流して、タバコを吸いながらゆったりと帰路を歩く。






割とこの時間が好きだったり。










聴いている曲の歌詞を考えて、また、悲しくなる。







自宅に着き、部屋着に着替えて、ベランダでまたタバコを吸う。






1人になると、やっぱり彼のことを思い出して、涙が出そうになる。


その涙を止めるために、またタバコを吸う。


最近の私はこの繰り返しだ。




Me
Me
そろそろ忘れないと…



吸殻を灰皿にすり潰し、部屋に戻ると、テーブルにある瑠姫さんの名刺が目に入った。




Me
Me
そういえば、連絡してって言われてたっけ…


いつもならお客様に貰ったプライベート番号は捨ててるんだけど、

瑠姫さんには、なぜか「かけたい」と思った。




(きっと人肌恋しいだけ…)




それでも身体は正直で、スマホを開き、瑠姫さんの番号を入力して、通話ボタンを押していた。




Shiroiwa Ruki
Shiroiwa Ruki
『…はい、白岩です。』
Me
Me
あ、もしもし…あなたです…
Shiroiwa Ruki
Shiroiwa Ruki
『あ、あなたさん。仕事お疲れ様。
家に着いた?』
Me
Me
はい、さっき着きました。
連絡遅くなってごめんなさい。
Shiroiwa Ruki
Shiroiwa Ruki
『全然気にしないで。俺もさっきまでシャワー浴びてたし、タイミング良かったよ』
Me
Me
そうなんですね。
Shiroiwa Ruki
Shiroiwa Ruki
『…あなたさん、なんかあった?』
Me
Me
え?
Shiroiwa Ruki
Shiroiwa Ruki
『気のせいか、悲しい声してるからさ。』
Me
Me
…やっぱり瑠姫さんって、エスパー。
Shiroiwa Ruki
Shiroiwa Ruki
『ははっ、当たってたか。
あなたさんわかりやすいもん』
Me
Me
そうですか?
周りには何考えてるか分からないって
よく言われます。
Shiroiwa Ruki
Shiroiwa Ruki
『そうかな?俺は、あなたさんが何考えてるか、声聴いただけでもなんとなく分かるよ。』
Me
Me
ふふっ、やっぱり瑠姫さんって面白い人。
Shiroiwa Ruki
Shiroiwa Ruki
『笑った。』
Me
Me
え?
Shiroiwa Ruki
Shiroiwa Ruki
『今、あなたさん、素で笑ってくれた気がしたから。』


この人、本当にエスパーだ。



それに、話してて心地が良いし、安心する。



さっきお店で話した時とは違って、きっと瑠姫さんもこっちが素なのだろう。