まぁ、別にそこまでは良かった。
BTSさんが楽屋を間違えようが 、
隣の部屋に移動すれば良し 。
てひょんさんがドーナツを食べようが 、
食べてれば良し 。(?)
とにかく私は
てひょんさんの隣りにある 、
チキンの方に目が行った。
ここ最近、ずっと食べてないなぁ……
馴染みのお店も 、なかなか行けないし……
そんなことを 、私は考えた。
でも 、
食い意地が張ってると思われたくなく
あえてそれから目を逸らした 。
ひとり 、紳士的な男性が前に出て
私達に礼をする。
やっと……! なんて、
思ってしまったけど 、
運命は私の思惑から大きく外れた。
そう言いながら、
駄々をこねるように指指した。
あぁ……
なんて思う心が切ない。
私のチキンちゃんは、
目の前で、四次元くんに
奪われてしまった。
みんなが、そんなひそひそ話を
してるなんて
私は夢にも思ってなくて。
少し、気が緩んだのかもしれない。
目線はチキンのまま、
グゥ~
てひょんさんが 、
ん? というふうにこちらを見る。
私としては、とにかく恥ずかしくて
そんな視線を掻い潜るだけで、
もう必死だった。
今のは、、、
私にっていう解釈で合ってるのかな…??
不安な気持ちで、
かるーく目を合わせると、
首をこくこくさせている。
どうやら合ってたらしい。
人見知りな私は、
たどたどしい口調でしか
てひょんさんに接することができなかった。
だから 、
こんな衝撃発言が飛び出したことに
平静でいられるわけがなかった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。