第7話

day*6
182
2020/11/15 00:24 更新
荒井 (なまえ)
荒井 あなた
…あのさ、ジェル
私が目の前の彼の名を呼ぶと、なんや?と聞きなれた関西弁が帰ってくる。

雨のせいで髪がしっとりしてて、綺麗だなとか思ったのは思春期のせい。

だと、思う。
荒井 (なまえ)
荒井 あなた
…私の、どこが好き?
緑色の綺麗な瞳をこれでもかと言うほど大きく見開いて、それからふっと笑った。

ジェルの癖だ。

そうやって、優しく笑うのは…___

昔からずっと慣れない。それをやられたらジェルの目を見ることが出来ない。

だから今回も雨を気にしてるふうに上に視線を向けた。

照れてなんて、ないし、

昔から、ずっとだから、

告白されてから意識し始めるとか性格悪いし、

だから、好きになっちゃ、ダメ。

ジェルに悪いもん。
荒井 (なまえ)
荒井 あなた
…ね、どこが好きなの。
ジェルは少し考えるふうに首に手を当ててから口をゆっくりと開いた。
Jel
Jel
すぐに悪い男に引っかかって、すぐ付き合っちゃうところ
Jel
Jel
ずっと、腹たってた。
少しジェルが唇を噛む。
Jel
Jel
捨てられて、泣いて。また別のやつ好きになって。捨てられて。
過去のことを掘り返されるのは少し辛いもので。

胸が少し痛む。
Jel
Jel
ずっと、思ってたんや。
しっかりと目線を私に向けて、今度は力強く口を開く。

こんなジェル初めて見たかも。
Jel
Jel
もっとお前の近くに居るぞって
Jel
Jel
お前の近くにいちばん近くに、こんなにお前のこと想ってる奴が居るよって
Jel
Jel
なぁ、あなた…
Jel
Jel
お前のこと、こんなに想ってる奴、泣かせない奴、ここに居るで…?
ジェルのか細い声は、雨の雑音で、耳をすませば聞こえるのがやっとだった。

プリ小説オーディオドラマ