…何の用?アメリア
あなたを止めて、タルトを迎えに来ました
どうして裏切ったりなんか…
…全部アンタのせいよ
え…?
そんなことよりも、早くあの魔獣を止めた方がいいんじゃない
!
ぐっ…!
7々6・*々9!!!
ーッ!?
ドガァアァン
……え
な、なんとか間に合ったの…!
ご無事で何よりです、陛下…!
リード、お前タルト連れて先に避難しろ
うん!
でも、まだ魔獣を倒せてない!
私はまだ戦える!
ダメ
アホか貴様は。
そんなボロボロの状態で
おーじょは休んでて!
うん、あとは僕たちに任せて
でも…!
タルトが大丈夫なのは、わかってる
でも、これ以上タルトが怪我をしちゃったら、アメリアさんもサジェスさんもリリィさんも、きっと悲しんじゃうから
……
転送します
ー公園ー
……
………
……
私は私服に戻った
だけどさっき攻撃された腕の傷が痛んだ
ちょっと待ってて
う、うん…
リードはしばらくすると、布を私の腕に巻いてくれた
こんくらいしかできないけど、マシにはなると思う
リードの声は、なんというか怒っているようだった
…あ、ありがとう
心配したんだよ
え
タルトが交渉で、もし承諾しちゃったら、二度と会えなくなるかもって思ったから
タルトは優しいし、強いから、1人でなんでもできちゃうかもしれないけど
その優しさが裏目に出たり、1人じゃできないこともある
………
だから…お願いだから
!
頼って…
…
私、こんなにリードを不安にさせちゃってたんだ
…ありがとう。
ごめんね。頼ることを知らなくて
…
…もしも
もしも私に何かあったら
助けてくれますか?
……あったりまえでしょ
…ありがとう
タルトー!
アメリア、みんな!
魔獣はサジェスと私で倒したの!
お怪我は…
リードが手当てしてくれたから、大丈夫だよ
まー、一件落着だわ
だねー……
…それで、あの
うん?
みんなにお願いがあるの
…なんだ?
…私、自分の故郷を取り戻したい
だから、みんなにそのお手伝いをして欲しいなって
思うんだけど………
頼るってこんな感じ⁉︎
ご、ごめん!今のナシ!
やっぱりなんでも___
みんな、笑っていた
どうしてそんなに笑うんだろう…
そんなの聞かなくてもわかるだろ
ありがとう、頼ってくれて
えっ…えっ?
私たちももちろん、同行させていただきますよ
はい
なの!
…な、なんか恥ずかしい…
常に頼られっぱなしのタルトは慣れてないからねー
…でも、嬉しい
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!