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第2話

3,344
2020/11/25 18:41
それから一週間が経った。

あの日以来、ジンさんが素っ気ない。
いつもの様に、


「ジンヒョン〜」


って甘えてみても、
「なに?」
って返されるだけ。

番組の収録でも、雑誌の取材でも、
あからさまに僕だけが避けられている。

それはメンバーも気付いていたのか、
ユンギヒョンから、


「ジュナ、お前ジンヒョンに
なんか変なことでも言ったのか?」


と言われる始末。

何かしてしまったのかな。
また、前みたいに僕の前で笑ってくれることは
無いのかな。

そう思うと、急に目が熱くなった。


収録が終わり、楽屋に戻ると
ジンさんが居た。
他のメンバーは違うグループの人達と
話しているらしかった。

なんて声を掛けていいか分からず、
携帯に目を落とす。
ジンヒョンも、僕が楽屋に入ってから
ずっと携帯に目をやっていた。

カチカチと鳴り響くのは
時計の音と、スマホの音だけ。


「………ジンヒョン。」


気まずい空気が嫌で、
ヒョンに話しかけてみる。


「なんだよ」


そう、素っ気なく返された。


「……ヒョン。最近僕に冷たくないですか?」

「そんなことない。」


やっぱり素っ気ない。

何かしたのか自分でも分からない。
でも、
知らず知らずのうちにヒョンを傷つけていたんだ。

目から涙が溢れてきた。


「ヒョン。ごめんなさい、ごめんなさい。
傷つけて、ごめんなさい。」


俯いていたヒョンは顔を上げ、
こっちに駆け寄ってきて、
思い切りハグしてきた。


「…ヒョン?」

「もう、バカ。」


ヒョンの声は震えていた。


「あのね、ジュナ。
俺さ、ずっとずっと、ジュナの事好きだったんだ。
もちろん今も。」

「え?」

「ビックリしたでしょ笑
4年間もずっと片想いしてるなんて、
バカみたいだよな。」

「……ヒョン。」


肩が濡れていくのが分かる。


「でも俺、諦めるから。
気持ち悪いよな、ごめん。
でも最後にハグだけさせて。」

「ヒョン!!!!!!」


声が大きすぎたのか、
ヒョンがビクビクしていた。

ヒョンと見つめ合う。

ヒョンの目は真っ赤になっていて、
泣き顔さえも愛おしかった。


「ジンヒョン。
僕も、ずっとずっと、
ヒョンのことが好きでした。」

「…え?」

「ははっ笑
ジンヒョンに初めて出会ったあの日から
ずっと好きだったんです。
ビックリですよね。」

「……ぅん、、」


泣き止んでいたジンヒョンは、
また目を真っ赤にして泣き出した。


「もう、ジュナ〜〜〜
ジュナのばか〜!!!!!!!」

「ははははっ笑
大好きですよ、ジンヒョン。」

「ん、僕も。」

「これからもずっと、そばに居てください。」


ヒョンを、強く強く抱きしめた。




















〜 Another Story 〜

3年の月日が経ち、
メンバーに報告しようと全員を集めた。


JN「メンバー達。みんなに大事な報告がある。」

JK.JM.JH「なんですか?」
SG.「……??」
TH「なんだ〜?」

JN「俺とナムジュンは、
3年前から付き合っている。」


メンバー「ええぇぇえ!?!?」

SG「と言うとでも思いましたか?笑」

JM「バレっバレですよ笑笑」

JK「もう少し隠したらどうですか?」

TH「そうだそうだ〜」

JH「ほんとに、ヒョンとジュナは隠すのが下手なんだから笑」

RM「え、隠せてなかったですか?」

JM「ぜーんぜんっ」

JK「ていうかARMY達からも噂されてますし。」


ほら、と言って携帯を見せられた。


『ナムジュンとジンって付き合ってるの?』

『一番のお似合いカップルじゃない?』

『夫婦よね、あれは。』


そこには好き勝手俺たちのことが書かれていた。


JN「えぇぇえええ!?!?!?
ナムジュナ、知ってた!?」

RM「知らなかったといえば嘘になりますけど、ARMY達だけには報告します?」


と悪い笑みを浮かべていた。










※Another Story は気分転換に書きました✐☡
眠たいです。おやすみなさい。

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