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2021/06/28

第2話

満月の夜に花嫁は
満月の夜。

村の若い男達が担いだ輿に乗って
あなたは荒れ果てた山の入り口へとやって来た。

男達に礼を言い輿から降りたあなたの姿を
月の光が照らす。
もとより白い肌を
さらに際立たせるように白粉をぬり
形の良い唇に紅をさし白無垢に身を包んだ彼女は
この世のものではないのではと思う程美しく
男達は思わずゴクリと喉を鳴らした。

あなたの村は貧しい。
女達は長老の家に1枚だけある白無垢を使い
皆祝言をあげていた。

白無垢も白粉も紅も
貴重なモノだが神様に嫁ぐ
あなたのために村人達は全てを
手放すことにしたのだ。

尤も命をかけて神に会おうとしている
あなたからすれば
それでも釣り合わないだろうが。
???
???
あなた・・・、
すまねぇが頼んだぞ
輿を担いだ男達の後についてきていた男が
何かが色々と入った背負い籠を
隣に下ろすとあなたは頭を下げた。
あなた

はい。
必ず神様にお会いして
皆さんが
山に入れるよう頼んでみます

男達は申し訳なさそうな顔をしながら
あなたを1人残し村へと戻っていく。

その背中を微笑みを浮かべながら
見送るとあなたは
籠を背負い、白無垢の裾を両手で持ち上げ
歩きやすくすると山へと入っていった。
◆◇◆◇◆◇
あなた

さて・・・

どれ程歩いただろうか。

近くの岩に籠を置きスーッと息を吸う。

次の瞬間━━。
あなた

神様ーーーーーーっ!!!!
お話がございますーーーーっ!!!!
どうかお姿を
お見せ下さいーーーーっ!!!

静かな山にあなたの大声が響き渡った。
あなた

神様ぁーーーーーっ!!!!

1度では聞こえなかったかと
何度も何度もあなたは大声を出す。
あなた

かっ、ごっほっ!!
かっは・・・っ!!

???
???
やかましい・・・っ!!!
殺されたいか・・・っ!!!
途中むせてしまい咳き込んでいると
背後から怒気を含んだ男の低い声が聞こえ
あなたは涙目になりながら振り返った。
あなた

あっ、あなた・・・っ
けっほ・・・っ!!
ごほっ!!ごっほっ!!

???
???
咳き込みすぎだろう・・・っ!!
とりあえず咳をとめんかっ!!
あなた

すっ、すみまっ、かはっ!!!

喉元を抑え咳をし続けるあなたを
明らかに人間ではない者が呆れた様に見ている。

頭には白い煙を出す火山をもち、
顔には燃え盛る炎の様に紅い1つの目玉と
お歯黒をしたような真っ黒い歯━━。

噂に聞いていた神の姿が目の前にあった。