無料スマホ夢小説ならプリ小説 byGMO

138
2021/06/29

第3話

いらないので返品希望です
あなた

と、いうワケで!!
あなた様の花嫁です!!

神様
神様
いっっっらん!!!
死ぬほどいらんっ!!
神の姿を恐れもせずあなたは
瞳をキラキラと輝かせる。

数分かけて咳を止めたあなたは
何故自分がここに来たのかを神に話した。

勝手に自分の花嫁を用意されたうえ、
村人達が山に入る許可も欲しいと聞き
神はひどく腹を立て村人達を
全員殺そうと思ったが
目の前にいる自分の花嫁を名乗る女の
度胸に免じて
少し我慢して話を聞いてやることにしたのだった。
神様
神様
━━そもそも貴様、
村の奴らに言われて
しょうがなく来たのだろう?
儂の姿を見て
震えもしない度胸だけは
素直に認めてやる。
見逃してやるから
さっさとココから出て行け
こんな年端もいかない娘に
村の今後に関わることを任せ
自分達だけは
楽に暮らしていこうとする人間達。
あの村の人間達は全員殺しておけばよかった
と漏瑚は今更後悔する。

この娘は自分がいいように利用されていると
わかっているのか?

いや、きっとわかっていないのだろう。

━━化粧をした顔は大人のようだが、
中身はまるっきり餓鬼だな。

度胸があるというより
考える頭のない《馬鹿》だから
自分が今どんな状況なのか
理解できていないのだ。

哀れな人間の小娘を嬲り殺すのは
あまりにも悪趣味すぎるし、
これ以上関わるのも疲れた。

さっさと追い払ってしまおう。

あなた

いいえっ!!!
神様っ!!
私、
神様に一目惚れして
しまいましたっ!!

神様
神様
・・・ん?
なんて?
あなた

神様にっ!!!!

神様
神様
ああ
あなた

一目惚れっ!!!!!

神様
神様
うん
あなた

しましたっ!!!

神様
神様
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・わかった。
貴様は本っっっ当に哀れな奴だ、
捨てられたせいで
気が触れたのだな・・・。
もういいぞ・・・
帰れ
あなた

え?
あ、ちょ、ちょっと・・・!

背中をグイグイ押して山から降りるように
促す神にあなたは慌てて向き直る。
あなた

気なんか触れていませんっ!!
私は本当に神様に
一目惚れしたんですっ!!!

神様
神様
そんな戯れ言・・・っ!!
儂に気に入られようと
媚びを売っておるのだろうがっ!!
人間は嘘をつく。

頭でどんなことを思っていようが
その場しのぎで
簡単に自分の本当の心を隠して
相手にあわせて嘘をつけるのだ。

━━この女だって、
きっとそうに違いない。
◆◇◆◇◆◇
あなた

神様?

神様
神様
・・・
あなた

神様~?

神様
神様
・・・・・・
あなた

かーみーさーまー!!

神様
神様
だぁあああああっ!!!!
五月蝿いぞっ!!
喋るな!!
あなたの手をつかみ神は山道を進む。

自分のことを好きになったという女は
神がいくら出て行けと言っても
頑として山から出ていこうとしなかった。

仕方なく
村の近くまで連れていき
そのまま置いていこうと考えたのだ。

つかんでいる腕は細く少しでも力を入れれば
簡単に折れてしまいそうだった。

そう簡単に。
簡単に腕を折ってしまえるし、
殺すことだってできるのに
そうしなかったのは何故なのか。

━━この女を殺さないのは
村の連中に余計な事をするなと
伝えさせるためで・・・。

心の中で誰に咎められたわけでもないのに
神は言い訳する。

━━村人もこの女も殺してしまえば
済む話なのに・・・。


あなた

神様、ひょっとして
私を村へ連れていこうとしています?

神様
神様
村の《近く》にな。
村までは行かん。
帰って
嫁はいらんし、
山にも入るなと村の連中に
伝えろ
あなた

私、村には帰りませんよ!!
神様のお嫁さんになるんですからっ!!

神の着ている黒い着物の袖を
ギュッと握るあなた。

その目には絶対にそうしてやるという
強い意思を感じる。
神様
神様
はぁ~~~~っ!?
だ・か・ら!!
いらんと言うておるだろうがっ!!
あなた

なら!
村のみんなが山に入る許可下さい!!

神様
神様
貴様すごいなっ!!!
それもさっき駄目だと
言うただろうがっ!!
あなた

じゃあ私をお嫁さんにっ!!

神様
神様
待て!
待て待て待てぇっ!!!
今、確実に
貴様の中では
どちらか一方は
いける感じになっておるなっ!!?
違うからなっ!!
どちらも駄目だからなっ!!!?
「むっ」とあなたが頬を膨らませ
睨んできたがそれに怯む神ではない。
再び歩みを進めようとする。
あなた

じゃあ!!
どうすれば
神様のお嫁さんになれて
みんなも山に入れるんですか!!?

神様
神様
だからなぁ・・・!
あーーーもーーー・・・・!!
貴様の様な
凄まじい馬鹿に会うのは
生まれて初めてだぞ・・・!
全く話の通じないあなたに 
神は頭を抱え俯いた。
神様
神様
・・・
・・・・
・・・・・ならば
━━少ししてから
俯いていた顔をあげ
神はあなたの顔をジッと見つめ言葉を続ける。
神様
神様
儂と《賭け》をしようではないか