第5話

241
2021/08/17 02:33
side あなた



大きい扉。
あなたの一人称の何倍もある。
どんな個性の人でも入れるようにしてあるんだろうな。
そんなことを考えて、ぼーっと立っていれば相澤先生に声をかけられた。
相澤 消太(イレイザーヘッド)
相澤 消太(イレイザーヘッド)
あなた、俺が入ってこい、と言ったら教室に入ってこい。いいな。
あなた
はい。わかりました。
そう言って教室へ入っていった。
ワイワイガヤガヤと騒がしい教室内が途端静まり返り、相澤先生の声が響く。
数分もしないうちに、「入ってこい。」とこちらを見て、声をかけられ、大きい扉を通った。


一目見て感じたのは、カラフルだな、と思った。
色んな色が色んな形で鎮座していて、流石雄英高校だと思った。
派手な子が多い、というただの偏見だけれど、あながち間違っていなかったようだ。
相澤先生が隣で軽く説明をしている。
それをぼんやりと聴きながら、始めてみるクラスメイトたちを眺めていた。

プリ小説オーディオドラマ