side あなた
大きい扉。
あなたの一人称の何倍もある。
どんな個性の人でも入れるようにしてあるんだろうな。
そんなことを考えて、ぼーっと立っていれば相澤先生に声をかけられた。
そう言って教室へ入っていった。
ワイワイガヤガヤと騒がしい教室内が途端静まり返り、相澤先生の声が響く。
数分もしないうちに、「入ってこい。」とこちらを見て、声をかけられ、大きい扉を通った。
一目見て感じたのは、カラフルだな、と思った。
色んな色が色んな形で鎮座していて、流石雄英高校だと思った。
派手な子が多い、というただの偏見だけれど、あながち間違っていなかったようだ。
相澤先生が隣で軽く説明をしている。
それをぼんやりと聴きながら、始めてみるクラスメイトたちを眺めていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。