外から声が聞こえてきて、鞄を持ち、出てみると倉持・一也がドアの前にいた
そう
実は、郁也はかなりの方向音痴で自分でグラウンドにも出られない
朝の散歩は外に出て自分の部屋が分からなく迷った結果散歩になった
通学路を歩く
郁也にとって、初めての2年のクラス
クラスの方でもどんなことが待ち受けているのか
教室
女子生徒「えっ?御幸君が二人!」
男子生徒「御幸久しぶりだな!」
男子生徒「同じクラスだったの覚えてるか?」
女子生徒「みゆき君退院したんだね!良かった」
知らないものは、誰っといった顔で、知ってるものは近づき和を作る
郁也は、席につき周りと話す
倉持はニヤニヤと笑う
一也は、鞄からスコアブックを取り出し見始める
郁也と話していた一人の女の子が
女子生徒「郁也くんって、一也くんと違って話してくれるから良いよね。一也いつも、一人で紙とニラメッコか倉持くんと話してるかだけだもんね!郁也くんたち双子なの一也くんは、ボッチで陰キャな感じたよね〜www」
ケラケラ笑い、周りにいる子達は「ちょっと何言ってるの」と止めている
だが、その女の子は笑うだけ
その子は、男の目を自分に向けるため、可愛くものを言う。いわば、ぶりっ子
バン!
郁也は、机を叩き、椅子から立ち上がる
今までとは、トーンを落として声をだす
女子生徒「えっ?」
女の子はぶりっ子ポーズを取り、驚き顔になる
郁也は、そういい放ち一也の方へと行く
あっちこっちでは、「御幸よく言った!」などと男女生徒が言っていた
そんなことは気にせず、一也の前の席に座る
一也から、スコアブックをもらい苛立った顔で見る
その様子を、倉持と一也は見ていると
郁也は睨むように見る
そのまま、黙々と授業が始まるまでスコアブックを見ていた
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。