灰谷先生はいつもビクビクしていて、接しづらいところもある。
だけど、3人の中で一番注意深く患者さんを見ているから、将来はちょっとした異変もすぐに気づけるようになる。
がんばれ、灰谷先生
あの患者さん、大丈夫かな…
私は病室のドアを開けた。
そこには、窓から今にも飛び降りそうな患者さんがいた。
私が患者の腕を掴んだけれど、遅かった
二人で真っ逆さまに落ちていく。
衝撃を少なくしようととっさに患者さんの下に回った。
ドンッ
鈍い音と衝撃が走る。
その少しあとに体が圧迫された。
ちょうど近くにいた雪村さんが目を見開いてこちらを見ている。
吐血…
これ、内臓やっちゃったな
そう思って意識を失った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。