──どうして……泣いてるの?
私はつい、
その顔に触れようとした。
その涙が、あまりにも綺麗で
今にも壊れてしまいそうだったから……。
バシッ
!?
眠っていたはずの黒須くんが、私の手を掴んだ。
!?
黒須くんの顔はちょっと怖かった──。
あ……悪い
あ、ううん。
こっちこそ、ごめん
それが、私と黒須くんとの初めての会話。
──どうして泣いてたの……かな。
それから、黒須くんの涙が
私の心から離れなくなった。
それに、黒須くんのちょっと怖い顔……。
私はなんだか、知ってはいけない
黒須くんの秘密を知ってしまったような気がした……。
あなたどしたの?
友美か……
なによ?
私じゃいけない?
ううん。
ごめん、ちょっと考えごと
珍しいね、
あなたが考えごとなんて
ねぇ、友美?
友美って……
黒須くんと1年の頃から
同じクラスだったよね?
ん?
そうだけど?
黒須くんって……
どんな人?
え、なに!?
もしかして、
恋したんじゃないでしょうね!!?
え!?
ち、違うよ!!
そっか!
あなたの口から
黒須の名前が出るなんて
ちょっとびっくりしちゃって……
そ、そっか……
気になることが
あるのか知らないけどさ……
黒須と関わるのはやめておきな
え?
あいつさ、
ちょっと顔がいいからって
やたらモテてるけど……
何人もの女を振っておいて、
その割、泣き止むまで
ずっとそばにいてくれるらしい……
え?
くそ、タラシだよね
よ、よくわからないけど……
とってもモテて、
ちょっと変わった人?
ってわかった……
とにかくね!
かわいいあなたは
関わっちゃダメだからね!
……わ、わかった
友美にはそう言ったものの、
なんだか黒須くんのことが
気になって……しょうがなくなっちゃった。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。