第4話
同じ班になりました
私の学校では毎年、校外学習が行われる。
楽しそうにしてるみんなを見て
なんだか笑いがこみ上げてきた。
1人笑った私に気づいたのか黒須くんと目があって近づいてきた。
「スカイタワー!!」と声が揃った。
日本一の高さを誇るスカイタワー
どんな景色が見れるか楽しみだな。
友美とタイガは張り巡らせされた一面の窓に近づかないようにエレベーターのすぐ手前で固まってしまった。
私は、クラモッチーこと
倉持くんと、
ちょっと気になる黒須くんと
タワーを一周することになった。
そういえば……
倉持くんと黒須くんって
こんなに仲良しだったんだ。
学校で話してるのは見かけたことあったけど、ここまで親しげなとこ見たことなかった気がするんだけど……。
友美やタイガがいる方から
女性の悲鳴が聞こえてきた。
そう言って微笑む黒須くんは、
こんな時だって、かっこよかった……。
黒須くんは倉持くんと目を合わせると、
友美とタイガのいる方へ走って行ってしまった。
大勢の人が逃げてくる──。
私が今まで経験したこともない、
恐ろしいことが起きてるんだ……。
何が起きてるのかわからない恐怖で、
段々、手足が震えてきた。
こわくて震える私とは違って、
倉持くんは慣れた様子?
とても落ち着いてる──。
──この2人は一体……?