ショコラティエ
製菓学校に通う小動爽太は、チョコレートが大好きな憧れの先輩サエコに告白し、OKをもらう。バレンタインデーの前日、爽太は精魂込めて作ったボンボン・ショコラをプレゼントするが、サエコは、別の男性と付き合っているからと受取りを拒否する。そもそも付き合っていると思っていたのは爽太だけで、サエコは「エッチはしていないので付き合ってはいないし、二股にもならない」とのことだった。
傷心の爽太は製菓学校を卒業後フランスに渡り、有名パティスリーのラトゥリエ・ド・ボネールで、菓子作りの研鑽に励む。5年後、爽太はボネールの日本出店を機に帰国し、マスコミからボネール日本店を支える若きショコラティエ、通称・チョコレート王子として紹介される。
ただサエコを振り向かせたい一心で修業に励んできた爽太だったが、帰国後再会したサエコはすでに他の男との結婚が決まっていた。間もなく爽太は独立してショコラ専門店「ショコラヴィ」を開店。サエコも結婚し、互いに新たな道を歩み始めるが、サエコを諦めきれない爽太は客として店を訪れたサエコに対し、彼女が理想とする「悪い男」をあえて演じることでアプローチをかけていく。
そんなある日、爽太はショコラティエ仲間の誕生日パーティで出会ったモデルの加藤えれなと互いの片思いについて語り合い、意気投合する。互いの立場に共感した二人は、お互いに本命の相手がいることを承知の上で、セックスフレンドとして関係を持つようになる。一方、爽太からは幸せな結婚生活を送っていると思われていたサエコは、裏では家庭を顧みない夫に疲弊し、結婚生活への不満を募らせていた。
爽太とえれなは片思い仲間として良好な関係を築いていくが、ある時えれなの本命の恋が破れたことで互いの心境に変化が生じるようになる。爽太はえれなと真剣に付き合うためにサエコへの想いを断ち切ろうとするが、その矢先、夫のDVに耐えかねて家を飛び出したサエコが店に押し掛けてきたことで、今度は彼女と肉体関係を持つようになる。さらに長年密かに爽太を想い続けていた「ショコラヴィ」従業員・井上 薫子の働きかけもあり、やがて爽太の恋は決着の時を迎えることとなる。
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update 2023/08/21