春ランマン
あかね(ともさかりえ)は宗太(押尾学)と恋人関係になれてノリノリ。早速ショップの同僚にノロけまくった。これが宗太には面白くない。「自分から言わなくてもいいだろ」「ウン」。そうは言っても、あかねのうれしい気持ちは押さえられず、2人の関係はアッという間に仲間に知れ渡った。みんな祝福してくれたが、6人にはそれぞれの旅立ちのときが迫っていた。
新事業のため大阪行きを決めた貫介(宮迫博之)は妻に離婚を切りだそうとしたら、先に相手から離婚届を手渡された。倫子(辺見えみり)は英会話スクールに通い始めた。「イケ面の先生がいるのよ」。丈二(北村一輝)との別れのショックから立ち直ったようだ。「あたしだけ幸せで悪いな」。あかねは幸せに酔っていたが、宗太の一言でそんな気分はフッ飛んでしまった。「オレ、ロサンジェルス転勤の話があるんだ。2年間行ってくれって」「で、どうするの?」。あかねはそう聞き返すのがやっとだった。
「こんなことなら恋愛しなきゃよかった・・・」。あかねは倫子とたまき(池田真紀)なら辛い気持ちを理解してくれるはずと打ち明けた。ところが返ってきたのは「あんたなんか甘チャンよ」。宗太は2年後に帰国すれば出世コース間違いなし。貫介と丈二にさんざん振り回されてきた2人に比べたら、あかねの境遇はマシ。とはいえ、あかねの気持ちは晴れない。ところが宗太は転勤の話を断ろうとしていた。あかねは有頂天になったが、真之介(山咲トオル)の言葉がひっかかった。「宗太チャンがあかねのために断ったのなら、それは罪よ」。もしあかねが反対の立場だったとしたら、恋人のために自分の夢を諦らめられるか。「そんなの絶対にヤだ。アイツは行くべきなのよ」。 あかねは自分の気持ちを宗太にぶつけた—。
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update 2023/11/12