彼の私の手を引くスピードには逆らえるわけがなく、私はシェアハウスの中に入っていた。
彼がそう呟く。
新しい家だと言われても、家の雰囲気もわからないのに…。なんとも言えない気持ちになった。
すると、遠くからこちらに向かってドタドタと走る足音が響き渡ってきた。
とエイジが言った途端、
若い男の人の声が響き渡ってきた。
そらと呼ばれた彼は喋り続ける。
すると、私の存在にやっと気づいたのか2人の会話が途切れた。
…少しの沈黙が流れる。なんか変な空気。
私は一応頭をぺこりと下げておく。
私は急いで頭をあげる。
ど直球のその言葉は私の胸を突き抜けて壊しそうな勢いだった。
彼の手は大きくて暖かい…。エイジのような手だった。
3人はリビングの扉の奥へと進んでいった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。