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第62話

だい。よんじゅうきゅうわ
りょう
りょう
何考えてる……って言われてもな〜。
りょう
りょう
あなたが欲しいの。
あなた

欲しいって……!だから、私はものじゃない!

あなた

(モノ………?)

一瞬、私の中で何かが詰まる。何か………心で私が閉ざして封印したかったものが溢れ出しそうになる。
あなた

私はモノ?

りょう
りょう
……あなた?
あなた

私はモノだったの?

あなた

ねぇ。

あなた

答えてよ。

りょう
りょう
あなた…?
あなた

お父様。

りょう
りょう
あなた。何を言ってるの?
りょう
りょう
………お父様って……。
あなた

お父様……。

あなた

成績がお姉様より悪くてごめんなさい。
いい子にしなくてごめんなさい。
勝手に部屋を出てごめんなさい。

一気に私を暗い暗闇へ……「絶望」へと色が変わる。
あなた

ねぇ……。お父様、教えて欲しいの。

あなた

私はモノ?お姉様もモノなの?

りょう
りょう
「モノ」……?
あなた

お父様の顔を立たせるためのモノなの?

あなた

全てはお父様の所有物なの?

あなた

…………でも、私はあなたに聞きたいことがある。

あなたはりょうの胸に手を添える。
あなた

あなたは……今まで……一瞬でもいい。

あなた

私たちを愛したことはある?

あなた

父として………普通のことなんでしょ?

りょう
りょう
俺のこと……父親だと思っているの?
あなた

ねぇ……答えてよ。

いきなり、あなたの声のトーンが低くなる。
あなた

私は……あなたの願いを叶えるために頑張ってきたつもりなの!!なのに……どうして……。

あなた

私に見向きもしないの?

あなた

お姉様だって、お父様の期待に応えようと頑張っていたのに……。

あなた

どうして殺したの?

「どうして殺したの?」この言葉がりょうの心に突き刺さる。
りょうは思わず、めまいがし、頭を片手で抑える。
りょう
りょう
殺した……?父があなたの姉を……?
あなた

ねぇ。答えて。

あなた

私は愛されていたことあった?ねぇ!

あなたはりょうの服を摑みかかる。
あなた

ねぇ!答えてよ!!

りょうはあなたの涙に気づかないわけなかった。彼女の目にはうっすらと綺麗な涙ーーーーーー。




そこで、りょうはふと思った。彼女は、「愛して欲しかった」のだと。
全てを父に束縛され、いいように使われてきた彼女らは「愛されている」という実感がなかったのだ。
ああ…。なんてかわいそうだと……。
りょう
りょう
あなた……。
りょう
りょう
聞こえてないのかもしれないが………。一つ言わせてもらおうかな。
りょうはそっと彼女の耳元に唇を近づける。
りょう
りょう
俺は……誰よりも君が大好きだ。
りょう
りょう
愛してるよ。あなた。
彼はそのまま、静かに彼女の唇に近づいていった。