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第63話

だい。ごじゅうわ
彼女は気付いていない。こんな悲しいキスが今まであるのだろうか。
とりょうは悲しい顔をしていた。
りょう
りょう
あなた………。
あなた

…………

りょう
りょう
俺は、昔のあなたが見てみたい。
無邪気だったんだろうな……。
りょう
りょう
あんな笑みを咲かせる子。みたことないよ。
りょう
りょう
俺は、昔のあなたを取り戻してみせる。
りょう
りょう
あなたを父親から守ってやる。
あなた

………りょう?

うっすらと目を開け、いつもと変わらぬ黒い目にりょうの姿が映し出される。
………いつもとは違って、うっすらと涙を浮かべながら。
りょう
りょう
………だから。
りょう
りょう
だから、今は眠れ。………また目覚めたら朝は来る。
あなた

………怖い。

ふいに、溢れた一つの言葉。
あなた

………私は朝に絶望するかもしれない。
何もかも失って………また、

あなた

お父様のところへ戻ってるかもしれない。

りょう
りょう
……そんなわけないだろ。
りょう
りょう
俺があなたを手放すと思う?
あなたは首を横に振る。
りょう
りょう
だろ?大丈夫だ。
りょう
りょう
あなたは俺が守ってみせる。
りょう
りょう
だから今は……俺の腕の中で眠れ。
あなた

……………うん。

静かに彼女は目を閉じる。
………そっと、彼女の目から一筋の涙がこぼれた。
あなた

…………すぅ………すぅ……。

小さな寝息をこぼす。
りょうは、腕の中で静かに眠る彼女のこぼれた涙を静かに指先で拭き取った。
りょう
りょう
………俺は何を言ってるんだか。
りょう
りょう
………これが俺のあなたに対しての本心なのかな?
りょう
りょう
でも、今だけ。
りょうは静かに彼女を強く抱きしめた。
りょう
りょう
今だけ………君を抱きしめても許される?
りょう
りょう
どこかに行ってしまわないように………。……そっと。
静かに抱きしめる彼。…………あなたは気付かず、寝息を立てる。











































静かに、時間が流れていく。
秒針は2人を見ながら進んでいく。誰にも止められない。


































父親が取り戻そうとするのも、すぐ先の話。