第3話

嬉しいのに…
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2020/04/03 16:07
東京って…都会ってすごい!




人の数もお店の数も全然違う




彼のマンションみつかるかな?(白目





何とかたどり着いた





ここかな?





ピンポーン

突き放してくれるのが1番いいのだけど…




彼はどういう反応をするんだろう?




母から事情は聞いてるとはいえ…




気まずいはず



そう考えながら扉に手をかけた瞬間に勢いよく開け放たれ




あなた

え…

腕を引かれて抱きしめられていた
フジ
フジ
あなた…おかえり…
ふっフジ!?!?



いっいやこれはだめ



急いで跳ね除ける
あなた

なっなにすんのよこのバカ!
グラサンマスク野郎!

マスクしてるってことは実況でも撮っていたんだろうか?
フジ
フジ
あなた…どうしたの?
俺のこと覚えてない?
そう聞く彼の声が背後から聞こえる



私はかれをはねのけてすぐ背を向けていた



涙がボロボロと止まらなくなっていたから
あなた

(フジだ…こうなるから…会いたくなかった…)

あったかくて…振り払いたくなくて…



それで…


フジ
フジ
あなた?
私を呼ぶ彼の声でハッと我に返り涙を拭って俯きがちに彼の横を荷物を持って通り過ぎる
あなた

…………

フジ
フジ
あなた荷物持つよ
あなた

いい…自分で持てる

フジ
フジ
でも…
あなた

いいから!
部屋だけ教えて

フジ
フジ
……わかった
ごめんフジ…




ごめん…




私のこと嫌いになって

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