彼と私は…ざっくり言ってしまえば幼馴染みになる
そして更に親同士はすごく仲がいいときた
お互いがお互いの子を預かって貰うなんてことも結構あり
母は今でも彼の母と仲がいい
私と彼が別れたと聞いていちばんガッカリしたのは母かもしれない
でもこればっかりはだめ
私はよりは戻す気ない!というか戻れるわけない!
たとえ彼に今恋人が居なくても
どう足掻いても
絶対の絶対
私が今から彼の家に行く理由
それは姉が倒れたらしく母も父も今は家から離れられず
私しか動ける人が居ないからだ
…
というのは絶対嘘
私に何としてでも彼と復縁してほしい母の作戦だ
姉だってきっとピンピンしてる
してなかったらしてなかったでそれでも母の作戦にハマったことにはなるのだが…
あっ雪音は私の姉です
彼より少し早く上京した姉は今東京に住んでいます
そして彼が東京に行った日
それが私たちが別れた日
『迎えに行くから』と言った彼を覚えている
でも私はそれ以来連絡はとっていない
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!