そして朝。あなたはまたしてもドアをドンドンと叩く音で目を覚ました。
あなたがそう言いながらドアを開ければ、そこには紺色の髪の、顔にスペードのスートを入れた青年が立っていた。
やはりエースに用があるみたいで、あなたはそう言うと自室へバタバタと駆けていった。
それを聞いて、エースは顔をしかめる。
エースはそう言うが、時すでに遅し。
どうやらあなたの後をつけてきたらしく、その青年が部屋に入ってきた。
デュース、と呼ばれた青年はむっとした顔でそう言う。
そういえばこんな人が同じクラスにいたような…とあなたは思い返す。
デュースの正論がクリーンヒットしエースは彼を睨んだ。
あなたはそう考えると、今日の授業は何だったかを考えながら2人の話を聞いていた。
まぁ、程なくしてお腹が減り耐えられなくなったグリムによって中断させられたが。
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堂々とメインストリートのど真ん中を通っていくグリムの後ろに、悟りを開いたような表情のあなたがついて行く。
そしてグリムはたまたまここに居合わせただけの不運としか言いようのない生徒だけでなく、隣にいるふてくされた顔をしたエースにまでちょっかいを出す。
グリムの知らない所で自分に返ってきているのを知らないまま、グリムは高笑い。
至極真っ当なツッコミにデュースも深く頷くが、そんな物はスルー。
相変わらずですね、とあなたはため息をつく。
デュースにそう言われるが、エースは不満げ。
そしてそうやって騒いでいたから目立ってしまったのだろうか。
厄介な先輩に見つかってしまった。
大した用じゃない、とフロイドは言うがあなたは嫌な予感しかしない。
時間がかかる予感しかしなかったのであなたはそう言ったが、エースは不服そうに唇を尖らせる。
そしてその声を聞いて、フロイドがゆっくりとそちらを向いた。
フロイドに凄まれて、エースは涙目になって震える。
そして先程とは一転、
そう言い右腕でグリムの身体を抱え左手でデュースの背中を押しそそくさと去っていった。
なおそれにより見方によってはフロイドよりもヤバいあなたの怒りを買った事は、エースはまだ知らない。
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どうもカイです!
いやアイコン描くのに時間かけすぎました…。今日中に5話いけんのか…?無理じゃね…?()
ではまたっ。バイバイッ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。