第16話

監督生です。メイド服を着せられます。
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2022/03/04 23:43
<注意!>題名の通り夢主およびキャラがメイド服を着るシーンがあります。というかそれしかありまs(((
苦手な方はブラウザバックしてください。




























OK?始まりますよ?
フロイド
フロイド
ねーねー、まだぁ?小エビちゃん。
(なまえ)
あなた
まだですよー。あっ開けたら容赦なく潰しますからね?
扉の向こうから聞こえてきた声にあなたはそう返事をすると、はぁとひとつため息をついた。
(なまえ)
あなた
(うわぁ…絶妙にサイズぴったりなんですけど…嫌がらせですか…?)
(なまえ)
あなた
(持ってきた生徒さんは「魔法でサイズを合わせますから元のサイズはどうでもよかったんですよ!」とか言ってましたけど…。でも元が大きい方が魔力の消費も少なくて済むでしょうに…。)
(なまえ)
あなた
(…あれっ?もしかしてこれって確信犯でしたか…?)
あなたはそんな事を考えながら背中の、肩甲骨の辺りをするりとなぞった。
今は黒いワンピースで隠れているそこに、あなたはほっと息をつく。
(なまえ)
あなた
(メイド服には背中が出ているデザインのものもありますけど…これは違って良かったですね…。“あの傷”がちゃんと隠れます。)
(なまえ)
あなた
(ここだけには感謝しますよ…。)
色々と考え事をしながらも手は止めず、あなたはフリルだらけのエプロンを着て、こだわりを感じられる小物類を身に着けていった。
(なまえ)
あなた
(靴や靴下、手袋にまでこだわるなんて…。あの人、さてはガチ勢ですね?)
メイド服ににわかもガチ勢もあるのかなんて分からないが、今のあなたは心労のせいでIQが下がっていてそんな事気にもとめなかった。
(なまえ)
あなた
(…よし。一応できましたね…。)
鏡を見て確認しようか迷ったけれど、鏡に映る自分を見てしまったが最後心的ショックからしばらく立ち直れなくなりそうなのでやめておいた。
(なまえ)
あなた
できました、よ…。
フロイド
フロイド
小エビちゃんお帰りぃ…ってえっ…?
フロイド
フロイド
(ちょ、待って、予想以上にかわいいんだけど…。)
ジェイド
ジェイド
おやおや…とてもお似合いですよ、あなたさん。
ジェイド
ジェイド
(…似合いすぎ、なんですけどね…。)
アズール
アズール
まぁ…いいんじゃあないですか?
アズール
アズール
(待ってくださいこんなに可愛いだなんて聞いていないんですが!?心の準備が…っ。)
モブ
うおおぉぉ!これぞメイドって感じですな!王道オブ王道!もう感謝しかありません!
4人の反応にあなたは羞恥を堪えながら「ありがとうございます。」と半ば怖いくらいに綺麗な笑顔で言う。
モブ
あっ!そうだ、あなた様、“例のヤツ”をやってはいただけないでしょうか!
(なまえ)
あなた
(僕にまで様付け…。)
(なまえ)
あなた
えぇっと、“例のヤツ”、とは?
日本にて数度メイド喫茶なるものを訪れた事のあるあなたはもう嫌な予感しかしなかったが、念のためそう聞いてみる。
そして予想通り、彼からはこう返ってきた。
モブ
もちろん、「お帰りなさいませ、ご主人様♡」ですよ!メイドといえばこれでしょう!
(なまえ)
あなた
(はいデスヨネー。)
(なまえ)
あなた
(でも…「美味しくなぁれ♡萌え萌えキュン♡」よりかはマシでしょうし…。うぅ~…。)
(なまえ)
あなた
…………。
(なまえ)
あなた
お帰りなさいませ、ご主人様っ。
そしてここであなたが“仕事”の時に培ってきた演技力が発動してしまい、メイド喫茶でアルバイトをしている人並の笑顔を見せたあなたに、場はシンと静まり返る。
(なまえ)
あなた
…あの、何か反応はないんですか…?
そして沈黙に耐えかねたあなたがそう聞けば、数秒の後まずはこの行為をさせた張本人から返事が返ってきた。
モブ
…ハッ!すみません、あまりの尊さにしばらく昇天していました…。あなた様最高…。
(なまえ)
あなた
(尊さ…?昇天…?何の話でしょう…。)
しかしオタク用語への理解がいまひとつなあなたにはその言葉の意味はきちんと伝わりきらなかった。
そしてオクタヴィネルの3人衆は、未だに無言である。
まぁ、心の中はひどい事になっているが。
フロイド
フロイド
(はぁぁ!?ヤバッ、ご主人様、とか…。えっ、何か、その、うん…かわいい、というか何と言うか…。)
ジェイド
ジェイド
(ちょっと待ってください。陸にはこんな文化があるんですか…!?陸最高ですね…。)
アズール
アズール
(うっ…。これで今日も仕事を頑張れる気がします…。)
(なまえ)
あなた
…………。
しかし言葉にしなければ気持ちは伝わらないというもので。
あなたはそんな3人を見て失礼な事を考えているのだろうと盛大に誤解してしまう。
(なまえ)
あなた
…あ、そういえばあなたって元々この3人のメイド服姿を見たかったんですよね?
ふと、あなたはいい事を思い付いた。
モブ
えっ?そ、そうですけど…。
困惑するイグニハイド寮生に、笑みを深めるあなた。
普段なら嫌な予感を察知してもおかしくないのに、幸か不幸か今アズール達の脳は正常に働いていない。
そんな3人の方へあなたはすっと左手を向ける。
(なまえ)
あなた
さぁアズールさん、ジェイドさん、フロイドさん、お着替えの時間ですよ。──“盛装ドレスアップ”!
脳内に描くのは、フリルとレースたっぷりのメイド服。
3人が声を上げるより早く、あなたの魔力はあなたの想像したものを創り出した。
フロイド
フロイド
…っは?
ジェイド
ジェイド
おや?
アズール
アズール
えっ、と、これ、は…?
モブ
…ッキタアアァァァ!!オクタヴィネル寮3トップのメイド服ぅぅぅぅ!!!
モブ
えっヤバッ似合いすぎなんですけど??しかも3人共服のデザインが違うとか…このデザイン考えたのってまさかあなた様ですか!?
(なまえ)
あなた
そうですよ。3人でお揃いでも良かったんでしょうけど…でもこうやって違う方が良いかな、と思いまして。
モブ
ふおおぉぉ!あなた様、分かってるじゃないですか!!えっもしかしてあなた様もこちら側の人だったり…?
(なまえ)
あなた
あっそんな事はありませんね。
そうやって悲願を達成した彼の興奮をあなたが受け流していたら、「小エビちゃん…?」と怒りからか羞恥からか震える声があなたの耳に届いた。
フロイド
フロイド
これ、すっげぇ恥ずいんだけど…?
(なまえ)
あなた
そうでしょうね。僕もすごく恥ずかしいですよ?
(なまえ)
あなた
…でも、これだけでそんなに顔を赤くしていたらダメですよ?
あなたはそう言いながら左手に魔力を集中させ、マイクのような物を生み出した。
そしてそれを握ると、4人に声をかける。
(なまえ)
あなた
…さぁ、行きますよ!




────────────────




(なまえ)
あなた
えー、お食事中失礼いたします。本日はモストロ・ラウンジにお越しいただきありがとうございます。
魔法で作ったマイクにより拡大されたあなたの声が、モストロ・ラウンジに響き渡る。
その声に、何だなんだとホールは騒がしくなる。
アズール
アズール
ちょっと、あなたさん!?何してくれてるんですか!?
(なまえ)
あなた
まぁまぁ。面白くなりますから、黙って見ていてくださいよ。
勝手に自分が作り上げたラウンジを使われ、そんな事を言われ、アズールはすぐにでもあなたを力づくで止めてやりたい。
でもあなたの魔法によって動きが封じられていて、アズールはギリギリと歯ぎしりをする事しかできなくなっていた。
(なまえ)
あなた
さて、本日お越しいただいたラッキーなお客様に、特別なお知らせです。
(なまえ)
あなた
何と、本日に限り、本店の支配人であるアズール・アーシェングロット、従業員のジェイド・リーチ、フロイド・リーチの3人がメイド服姿で給仕をします!
その言葉に、ホールは笑いと歓声に包まれた。
モブ
おい、マジかよw
モブ
えっあのアーシェングロットがメイド服!?ちょ弱み握れちゃうんじゃあ…。
モブ
いや190の双子がメイド服は笑うしかねぇwww
モブ
はい!?オクタヴィネルの美人達がメイド服!?何それご褒美すぎて…アッ死ぬ
モブ
おい!まだ死ぬな!3人のチェキを撮るという任務が残されてるだろうが!
(なまえ)
あなた
では、メイド服姿の3人に登場していただきましょう!
フロイド
フロイド
ちょ小エビちゃん!?マジでやんの…?
ジェイド
ジェイド
いくら僕でも恥ずかしいのですが…?
アズール
アズール
というかモストロ・ラウンジは風俗店じゃない!紳士の社交場だ!そこをこんな下品な服で歩き回るだなんて…っ!
(なまえ)
あなた
はいはい愚痴は後で聞いてあげますから。“操り人形マリオネット”!
あなたがそう唱えるとあら不思議。アズール達の意思に反して彼らの足は前へ前へ、ホールの方へと進んでいった。
(なまえ)
あなた
さぁ、商品代金の20%の追加支払いで給仕係の指名可、1枚1000マドルからチェキの撮影も承ります!今夜限りの3人のこの姿を、心ゆくまでお楽しみください!
あなたがそう言えば、あちこちで「注文お願いしまーす!」「こっちも追加オーダー!」と手が上がる。
そんな中、あなたの近くの席に座っていた生徒が、「あ、あの…。」とおずおずと話しかけてきた。
(なまえ)
あなた
はい、どうしました?
モブ
オムライスにハートを描いてもらうのとか、「萌え萌えキュン」とかもオーダーできますか…っ?
(なまえ)
あなた
そうですね…。
あなたはその生徒の手元にあるメニューに記載された「オムライス 600マドル」の文字を見て、そして脳内でパチパチとそろばんを弾く。
それからマイクを口元に持っていくとこう言った。
(なまえ)
あなた
更に!モストロ・ラウンジ特製オムライスをオーダーした場合、プラス200マドルで3人の内誰かにハートを描いてもらう&「萌え萌えキュン♡」もオプションでお付けいたします!さぁさぁぜひ注文してくださいね!
そしてあなたの売り込みの結果3人は慣れないメイド服でホールを走り回る事になり、後で絶対仕返ししてやる、と心に決めたのであった。
ちなみに、その日の売上は普段の3倍以上あったとかなかったとか。









──ただ、今のあなたは全く気付いていなかった。
メイド服を着させられた怒りやら羞恥やら何やらでおかしくなったテンションの自分が犯した過ちに──。
*      *      *
はいどうも、マスシェフで「萌え萌えキュン♡」ってされたらどんな料理でも10点の札を上げます、カイです(審査員失格)
メイド服…楽しかったです(おい)本当は3人のメイド服のデザインの違いとか「メイド服が大好きな人も紳士って呼ぶらしいですよ()」とかやりたかったんですけど字数がえげつない事になる未来しか見えなかったのでやめました()
あっ「何でメイド服が好きな人は紳士なの?」と思った純粋な方はくれぐれもピクシブ百科事典で「紳士」や「紳士の社交場」と検索してはいけませんよ絶対いけませんよ本当にダメですからね??()
気が向いたら雑談部屋にメイド服姿の3人(+夢主)のイラスト上げるので良かったら覗いてみてくだs(((おい
次回からはまともなストーリーを書きますので(今回ふざけまくっていた自覚がある人)
ではまたっ。バイバイッ。

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