そして昼休み。
あなたはある事を調べたくて図書館に来ていた。
びっしりと並べられた本の背表紙に目を滑らせ、そして目的の本を見つけた。
そしてあなたは近くにあった椅子に座ると、その本を読み始める。
そこまで読んだあなたは、ハートの女王に純粋に尊敬の念を抱いていた。
しかし、次のページからの、『全810条の法律ってどんな物?中身を見てみよう!』という章を読んでいく内に、尊敬なんて物とは程遠い感情を抱くようになる。
はぁ、と思わずため息を零せば、「どうしました?」と後ろから声をかけられた。
後ろを向けば分厚い本を数冊抱えたジェイドが立っていて、彼はニコリと微笑むとあなたの隣に座った。
馬鹿にするわけでもなく、感心にも近いような驚きをあなたは覚える。
あれまで言ったら、離れていってもおかしくないと思っていたのに。
ジェイドは朝の事なんて無かったかのようにそう話しながら机の上に本を置く。
ジェイドは至って平静な様子でそう話すが、内心はあまり穏やかではない。
いや、冷静に考えれば友人と呼んで良いのかも曖昧なあなたの対人関係に首を突っ込むのはおかしい話なのだが、ジェイドは何だか気に食わない。
しかしそんなジェイドの気持ちなんて露知らず、あなたは「そろそろ予鈴が鳴りますね」なんて言って席を立つ。
でも、あなたにありがとうと微笑まれたら何だか首輪をはめられた馬鹿な1年の事なんて気にならなくなってきた。
ジェイドは去っていくあなたの背中に小さく手を振りながら、考える。
* * *
はいどうも5話更新するって言ったのに4話しか更新できませんでしたカイです…。
まぁそれはもう終わった話ですから置いといて()
ハートの女王の法律って謎ですよね…。何であんな物を思い付いたのか…。
そして810条も覚えられるリドルくんも謎ですよね…。流石俺の最推し記憶力がすごい…(おい)
ちなみに首輪をはめられた馬鹿な1年ことエースくんは(はぁっ!?誰が馬鹿だって!?Byエース)気付かぬ所でジェイド先輩の怒りを買いましたお疲れ様です来世では幸せにね…(※死にません)
この調子でどんどん更新していきたいです!
ではまたっ。バイバイッ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。