(hkt side)
大我「北斗!!!」
そう言って、俺に抱きついてくる大我。
………、…
ん???
今、なんて??
「大我、今、北斗って………」
それだけいうと
大我「うん!!北斗、俺記憶が戻ったんだよ!!!出会った頃から今日まで何があったか全部思い出した。ごめんなさい。心配かけて」
その言葉を聞き、
俺は、大我をギュッと強く抱きしめ
「っ、はぁぁぁ…、よかった。ほんと、よかった〜涙」
こんなに泣いたことなんてないんじゃないかくらい涙がこぼれ落ちてくる。
「ありがとう。北斗。北斗が賭けを提案してくれなかったら、俺、俺の人生でかけがえのないくらい大切な人の存在を思い出せないまま、生きていくことになっていた。そんなのいやなの!」
「俺も、やっと見つけた運命の人を手放したくない。」
大「北斗がいない人生なんて考えられない。だから、だからね、……」
俺の目を真っ直ぐ見つめて、こういった。
大「もう二度とそばを離れないで」
その言葉に俺は、
「うん。もう絶対離れない。約束する。」
そういったんだ。
ーFinー
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!