第10話

第10話 あいつも……(北斗side)
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2021/06/19 13:56
(北斗side)

近頃、ジェシーと大我の距離が近い。

最初は、愛を知らない大我に、自分と同じ境遇だったジェシーが情をわかせたのかと、そう思って、いや、思い聞かせていた。

しかし、俺は見てしまったんだ。



ジェシーが、大我の頬にキスをしていたことを……

ジェシーはアメリカ生まれだし、挨拶代わり…

いやいや、何年日本にいると思ってんだ。ほぼ、5歳からなんえ、日本人だろ。

ということは、大我のことを「好き」になった

そう考えたほうが筋が通る。

しかも、ジェシーは普段からニコニコと人懐っこいと思われがちだが、意外と人のことをよく見ていて、信用ならない人とはある一定の距離を保つように、そう接していたはずだ。

大我は人を恋に落とさせる、魔の魅力を持っている。

これから、秘書として隣にたち、色んな会社の人と出会うことになる。

あ〜、頭が痛い。


そうあれこれ考えていたところに、

バン。

中からジェシーが出てきた。

俺の姿を見つけると、いつものように一礼をし、自室へ戻っていった。

あぁ、負けてられない。

まずは、ジェシーがキスしたところを消毒しなくては………。

酒も少し入っていた俺は、衝動的に大河の部屋へと入っていった。

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