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第44話

#34 ハナズオウ



ポッキーくん









私の存在してる意味は
全部
全部






ポッキーくんのため







____________________



あなた

1027室…






私が暮らしてた部屋。








ポッキーくんと楽しく過ごすはずだった部屋






私は合鍵を使って部屋の中に入った
あなた

ポッキーくん?いる?





段々とリビングのドアに近づく。




その1歩1歩がが重いようで軽かった。










1歩を踏み出すごとに、この部屋で受けたポッキーくんからの愛の暴力。その暴力によってボロボロにされた私の心、精神。


ポッキーくんからの暴力の苦しさを愛情と感じていたあの時が鮮明に思い出された。










その数多くの思い出の中でも









- 部屋 -
ポッキーくんを ここ に置いていってしまった罪悪感。










この気持ちで潰されてしまうのではないかと思うほど私はひどい自己嫌悪に襲われた。










ドアを開けることでまたポッキーくんを傷つけてしまうのではないか。



ドアを開けてしまうことによって私はよりポッキーくんの事が愛おしくなってしまうのだろう。



もうあのシェアハウスには戻りたくなくなってしまうのかもしれない。
















___いや、戻らなくてもいいのかもしれない。
ポッキーくんが私を求めてくれるのならば.




私にとってポッキーくんはかけがえのない存在なのだから。








私は意を決め、ポッキーくんに呼び掛けた。






あなた

ドア、開けるね。



ドアを開け、目の前の景色を見た時、頭が真っ白になった。










私の心の中の大事な何かが大きな音を立てて崩れていく。






・・・どうして? 嫌だ…。嫌だ嫌嫌嫌嫌___









私の目線の先には物が散乱している部屋の中で包丁を手に持って倒れているポッキーくんがいた












嫌だ…離れていかないで__












これ以上私から大事な存在を無くさないで。



















気がつけば私はポッキーくんの元に行ってしまった










あなた

ポッキーくん!!ねぇ起きて!!起きてよ!起きて………___お願いだから__











あぁ…こうやって大事な存在もすぐ私の前から消えていってしまう。






もう一生彼のそばに居るから、お願い。




起きて…








ポッキー くん
ポッキー くん
起きてるよ




私の冷えている体を彼がギュッとハグをしてあたためた。







ポッキー くん
ポッキー くん
やっと帰ってきてくれた。ずっとあなたの事待ってた



あ、この笑顔。










全然嬉しくない。


どうして、どうして…さっきまで愛おしさしか感じていなかったのに。











怖い。










そして、さっきまでの彼に対する愛情が彼に対する恐怖に変わっていくのが分かった。



この怖さはどんな怖さなのか分からない。けど私は咄嗟に



「 帰らなきゃ 」





そう思って、私は包み込んでくれている彼の手を払った。



払ってしまった。







最期って嘘だったの…?私をまたこの部屋に戻すために?



あなた

騙したの…?

ポッキー くん
ポッキー くん
なにが?
あなた

最期だってこと

ポッキー くん
ポッキー くん
だってそうしないと帰ってこないと思ったから。
僕はもう暴力なんて振らないしお互いまた楽しく暮らそう…?
あなた

私、帰...

ポッキー くん
ポッキー くん
帰る?何処に?僕達の家はここでしょ?
ポッキー くん
ポッキー くん
ちょっと散らかってるんだけどごめんね。あなたの事だけ思ってて余裕がなくて...毎日毎日「  あなた遅いな  」
とか思っててね。けどあなたも絶対戻ってくれるって信じてたから(ニコッ
あなた

ポッキーくんのことは愛してるよ。けど、もう少し、もう少しお互い頑張んないといけないのかも。


じゃ、私そろそろ行かなきゃ。



私は玄関に向かった。






ポッキー くん
ポッキー くん
ねぇ。









物がちらかって音を吸収するはずの部屋で彼の声は何故か響いていた。


















ポッキー くん
ポッキー くん
また僕を1人にするの?



帰ろうとする私の元に彼は近づいてくる。


ポッキー くん
ポッキー くん
僕ね、もう1人になるのはもう嫌なんだ
ポッキー くん
ポッキー くん
もう暴力だなんて振らないから…ここにいてよ。




帰らなきゃ。








でも、信じてみてもいいんじゃないか、もう彼の元にいてもいいんじゃないか。

と思う自分もいた。







私の揺れ切っている心に絡みつくようにいつの間にか私の腰には彼の手が絡みついていた。



まるで死ぬまで離さないくらい強く、彼の手が私に絡みついていた。





ポッキー くん
ポッキー くん
ここにいてよ。僕はあなたがいないと本当に生きていけない…



彼がかすれた声で私の耳元で呟いた。












その時私は




「 やっぱり私の居場所はここなんだ 」



そう思った。







揺れ切っている心が決めたこの判断はいいか悪いか分からない。




けど、幸せ。やっぱり私は彼の元にいるべきだった。





あなた

私、ポッキーくんとまた暮らしたい。やっぱり私にはポッキーくんがいないとダメだったみたい ( ニコッ…

















私はそう言ってポッキーくんにキスをした。






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❁⃘*.゚ ハナズオウ

花言葉

喜び

裏花言葉

裏切り

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