柚 「(o´Д`)=зはぁ、はぁ、」
柚 「ちょっと待って、」
望 「やっと来たか、」
柚 「ちょっと、聞いてな、」
柚 「私はいつも自分に素直になれんくて、ずっと今まで気持ちを誤魔化してきてたけど昨日、のんちゃんから好きな人おるって言われてやっと気づいてん、」
柚 「私、望の事が、好きです!」
走ったせいか、緊張したせいか、
突然の出来事に自分が一番驚いて
あんまり覚えてない。
でもこれだけは分かる。
大事な瞬間が目の前で起きてるということ。
恐る恐るのんちゃんの表情を見ると
いつもみたいに笑ってるのんちゃん。
そして、
望 「ありがとう。俺も、柚のこと好きやで。」
嬉しすぎて、
一瞬、時が止まったようだった。
そう言うとのんちゃんは
私の手を掴んでくれて、
涙が出てきた。
望 「何泣いてんねん笑」
柚 「だって、嬉しくて、」
望 「ん、ほら、手!」
このまま私たちは
あの日みたいに
ギュッと君の手をつかんで
家まで帰った。
〜 END 〜
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!