第9話

#7 翔也
22
2019/02/23 05:47
は?

俺、なんでこんな事思ってんだ?

相手は15歳だぞ?中3だぞ?

いや、それに、黒崎くんだって25だぞ?
あなたちゃんの事、女として見てるわけないじゃん!


どうしたんだよ、俺、。



大木は自分にそう言い聞かせた。


黒崎
あれ、お前なにしてんの?
大木 翔也
あ、いや、えっと、あの、、
黒崎
なんだよ
大木 翔也
あ、毛布!、いるかなって、、
黒崎
あ、確かに
黒崎は大木から毛布を受け取り、あなたにそっと毛布をかけた。
黒崎
行こうぜ
大木 翔也
あ、はい、
大木は黒崎の後を追うようにリビングへ戻った。
佐藤 丈一郎
あ、やっと戻ってきた!遅いよ!
黒崎
あ、悪ぃ悪ぃ
隼人
あ、トランプしてたけど二人もやる?
大木 翔也
あ、はい
黒崎
トランプって、小学生かよ(笑)
隼人
うるさいなぁ、やらないなら別にいいけど?
黒崎
やるよ。うるせぇなぁ
隼人
うるさいのはどっちだよ(笑)
佐藤 丈一郎
ははっ!じゃ、やりましょ!
その後、皆でトランプをして気づけばもう、日が暮れようとしていた。
山本 零
あ、起きたんだ。
あなたが目覚めてキッチンで水を飲んでいた。
佐藤 丈一郎
え?あ、おはよ!
高橋 真南斗
おはよ。
山本 零
おそよう、じゃね?
佐藤 丈一郎
あ、そうだね。
当たり前の様に何気ない暖かい言葉を交わしながら彼らは笑いあっていた。

その姿を見て、あなたはなんだか少し心の鎖が解けたような気がした。
山本 零
あ、もうそろそろ夕飯買いに行こうと思うんだけど食いたいもんある?
佐藤 丈一郎
寿司!寿司!
高橋 真南斗
ハンバーグとかかなぁ
山本 零
翔也は?
大木 翔也
...
佐藤 丈一郎
翔也!ねぇ!
大木 翔也
え!?何!?
佐藤 丈一郎
だーかーら!夕飯!何食いたいかって!
大木 翔也
え、あぁ、なんでもいいよ。
山本 零
分かった。
それから山本は近所のスーパーへ出かけた。



薄暗い夜道を歩きながら山本はふと思った。

翔也、今日変だ。
さっきからボーっとしてて他人の話聞いてないし、 ため息ばっかりしてるし。

もしかして恋でもしたか?(笑)
んなわけないか。この間彼女と別れたばっかだし。



そんなことを考えながら歩いているともうスーパーは目の前だった。
ハンバーグかぁ。
ひき肉、ひき肉、。

うわ、最悪。売り切れてる。不運すぎ。

どうしよ。

寿司でいいか。寿司にしよ。
山本は寿司を買い、もう真っ暗になった道を行きと同じようにぼんやりと歩いた。


あぁ、俺も会いたいや。母ちゃんに。

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