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第1話

1人目 最年少透生の事情
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2023/10/07 08:51



洋平さん…!洋平さん!



まだ丑三つ前だと言うのに今日は酷く魘される。
頭はがんがん打ち付けるように痛くて聞き覚えのあるような甲高い声で耳がキーキーする。

苦しい。



金縛りとか久しぶりだな。
解き方は精一杯の力で体を動かそうとすると解放される。

あれ、今日は簡単に解けたな。というか金縛りではなかった。





ti 洋平さん!やっと起きた!



なんで俺の部屋にいるのか。それよりもなんで俺の上に乗っているのかが気になった。



yf ん…重いっ。どいてくれ


すみません。と一言。
あっさりどいてくれた。


ti 洋平さん急に倒れたからびっくりしましたよ〜

yf え?

ti 覚えてないですか?撮影中に気失ったように倒れて…皆で運んできたんです。

yf そうだったのか、すまん、ありがとう。





そういえば金縛りだと思ってたけど今も頭がとても痛い。



ti 体調どんな感じですか?


yf 頭が…痛い。

ti あっ!鎮痛剤ありますよ飲みます?

yf マジで助かる。ありがとう。





あれ、透生ってこんな世話焼きだったっけ?

おそらくコンビニで買ったであろう鎮痛剤とポカリ、あとこれは大量の…お菓子?



ti あ、洋平さんの好きなお菓子なかったらごめんなさいw

yf 買いすぎでしょ。激辛とか絶対病人に食べさせるものじゃないし、



思わずクスッと笑えた。透生らしい。



ti じゃあここに鎮痛剤置いとくんで。おやすみなさい!

といつもの笑顔で手を振っている。



彼が部屋を出てしまう。
なんか、物足りなくて彼に手を伸ばした。
玄関で靴を履く彼の背中に寄りかかり腰に腕を回す。



yf 待って…



ti 洋平さん?!まだどっか悪いですか?



…そうじゃない。……そうじゃない。


yf そうじゃない…!もっと居て。



風邪をひくと出てしまう悪い癖だ。
人に極度に甘えてしまう。
昔からいつも1人でいる事が多かったから、ということにしとく。



ti 洋平さん、ダメです。僕洋平さんと一緒にいたら何するか…

yf 何してもいいから…今夜は一緒に居て。

ti …わかりました。なるべく抑えます。

yf ありがとう。透生。

ti …いえ。



俺をベッドまで運びビタビタな汗を濡れたタオルで拭いてくれた。



ti 今日はもう寝ましょう。

yf 俺、さっき透生に起こされたばっかり。

ti でも、寝なきゃ良くならないです!

yf じゃあ一緒に…。



何言ってんだ俺は。これはいわゆる思わせぶりってやつ?それとも誘ってるように思われる?



ti 誘ってるんですか?思わせぶりよくないですよ。


彼は淡々と俺と一緒の布団の中に入る。


ti 自分の言葉に責任とってくださいね。おやすみなさい。



俺は後ろから彼に包まれる形で眠りに入った。










朝方。

朝方と言っていいのか怪しい時間に目が覚めた。
体調はすっかり良くなっていたがまた金縛りのように下半身が重く、何故か気持ちがいい。


yf んっ……


ti 洋平さん……。おはよっ…





体と体が擦れ合うような鈍くぬるい音が部屋に響き渡る。
快楽な目覚めだった。




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