あなたside
あれから一ヶ月たった
もう別れないといけないんだ……
嫌だな……北斗と別れるなんて……
別れたくない……
これ以上一緒にいるともう別れられなくなるから今日頑張って
別れ話をしようかな……
そして北斗の家に来た
北斗「どうしたの?あなたから話があるって珍しいじゃん」
「なんかあった?」
『あのさ……』
北斗「うん」
『……別れよ…?』
北斗「……は?」
『……もう私達終わりにしよ?』
北斗「いや、何言ってんの?」
『ごめん……』
北斗「俺のこと嫌いになった…?」
『嫌いになったわけではないけど……』
北斗「嫌だ」
『へ?』
北斗「あなたと別れるつもりなんてないから」
なんでそんなこと言うの…?
別れられなくなるじゃん……
『ごめん……』
『もう私達無理なんだよ……』
北斗「なんで…事務所にも認めてもらえたのに……?」
『もう正直疲れたの』
北斗「え……?」
『芸能人の彼女っていうのが』
『事務所には認めてもらえたけど世間には公表してないからデートもろくにできないし』
北斗「それはほんとにごめん……でも!」
『ねぇお願いだからもう終わりにしよ?』
北斗「嫌っ!絶対嫌……」
ギュッ
『やめてよ!』
北斗「え……あなた……泣」
『もう別れるから…もう好き……でもないから…』
『探さないでね?迷惑…だから…』
ガチャッ
私は走って北斗の家を出た
『ハァハァ……グズッ』
『…………泣』
『ごめ……ごめんなさい……泣』
『北斗…………泣』
私はこの後今までにないぐらい後悔した……
北斗を振るだけじゃなくてたくさん嘘をついた
芸能人の彼女で疲れたとか、別れたいとか、
好きじゃないとか…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。