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湯船に浸かりながら、
もうそんな時間だったんだ、と考える。
お昼ご飯って来てたのにもう薄暗くなってる。
あ、夜ご飯も食べて行ってもらったら
良かったかな。ま、いっか。

それにしても、お風呂ってどうしてこんなに
落ち着く…

「 あなたちゃん!! 」

ドタドタッという足音とともに
誠也くんが走ってきた。

『 な、なに、』

「 まだ、？ 」

『 え、なにが、』

「 まだ上がんない？ 」

『 え、だってまだ入って5分やで？ 』

「 そ、そっか、」

『 どうしたん、』

「 え、あ、いや、なんでもないけど 」

怪しい。

『 ほんとに？ 』

「 ……うん、」

『 嘘ついてない？ 』

「 ………ついた 」

え、なにそれ。可愛い。
いや、ちがう。今はそんなことを
考えるんじゃない。

『 どうしたん、』

「 あなたちゃんさ、あいつのこと
    どう思ってんの？ 」

『 あいつって？ 』

「 今日来たあいつ、」

『 ああ、正門？頼りになる同期。』

「 頼りになるって思ってるん？ 」

『 思ってるよ？ 』

「 俺は？ 」

ああ、そういうことか、笑

『 え？笑 』

「 俺の事はどう思ってるん？ 」 

『 誠也くんはね、ペット。』

「 ペット!? 」

『 うそうそ、笑 可愛いくて優しいやつ。』

「 それだけ？」

『 それだけって2個も挙げたよ？ 』

「 はあ、やっぱりか、」

『 え、え、ちょ、どこ行くん、え、』

とぼとぼと脱衣場を出ていってしまった。
何が起こったかよく分からない私は
急いで服を着て飛び出した。

『 誠也くん、』

あからさまにソファの上で体育座りしてる
誠也くんの隣に座って、話しかける。

『 誠也くん、どうしたん？
    私、変なこと言ったかな、』

それでも、無言のままの誠也くん。
これ以上話しかけても効果はなさそうなので
また仕事に戻ることにした。

『 ん？ 』

なにやらパソコンが検索画面に切り替わっている。
私は何も検索なんてしてない。

入力画面にカーソルを合わせると
検索履歴が出てきた。

''女の人 彼氏にしたい人''
''女の人 弟みたい''
''女の人 ペットみたい''

なにこれ、笑
私そんなん検索した覚えないし、
絶対誠也くんやん。笑

1番上にあったやつを開いてみた。


''女性は頼りがいのある男の人に惹かれます''


＿＿＿


『 頼りがいのある同期 』

＿＿＿


''可愛いっていうのは弟みたいにという
 意味の方が多い。''

＿＿＿


『 可愛くて優しいやつ。』

＿＿＿


そういうことね、笑



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