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『 そんなにくっつかんといてよ、暑いんやけど 』

「 へへ、今日も一緒に寝てええ?? 」

『 ダメって言ったら？ 』

「 ダメって言っても寝るぅ、」

『 なにそれ、笑 』

「 だって俺、あなたちゃん大好きやもん 」

にっこにこの笑顔で言う彼。
大好き  、なんて前にいつ言われたっけ、

『 そんなにくっつかれたら作業できないって、笑 』

「 じゃあ、もっとくっつく〜っ、」

『 誠也くん、笑 わかったから 、笑 』

犬系ってこの事を言うんだな、って感じ
ま、犬なんだけど、

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「 ふぁ… あなたちゃんまだ寝ないん?? 」

『 あと…ちょっとだけ、』

「 もう1時だよ… んん 」

目を擦りながらとろんとした目でいう。
でも、これだけ、これだけやっちゃわなきゃ
そしたら、明日は休みになる… !!

「 あなた…ちゃ…ん 、」

『 もうちょっと… 』

「 俺…もう…寝ちゃ …う… 」

『 終わったっ!! 』

急に立ち上がったので、肩に乗っていた
誠也くんの頭が落ちた、

「 いたっ、」

『 ごめん、大丈夫？ 』

「 もう寝れる？ 」

『 うん、寝よか 』

「 やったあっ、いこいこ、」

無邪気に私の手を引っ張ってく誠也くん。
ベッドに入るとすぐに、

「 はぐ、」

『 暑いんやけど、』

「 まさかどに取られた分まで取り返してんの 」

『 はいはい、正門の事敵視しすぎ、笑
     そんな悪いやつじゃないで？笑 』

「 でも、あなたちゃん取るもん。」

『 まず私、誠也くんのものじゃないし 』

「 ええ〜、」

『 早く寝るよ、笑 』


数分後にはすやすやと寝息をたてていた、

サラッサラの金髪。
真っ直ぐ伸びたまつ毛。
ぷるぷるの唇。
柔らかい肌。

なんで、私のところに、
そう言えば私、誠也くんの事名前と犬になれる
ことしか知らない。

誕生日も元いた場所も何も知らない。

どこまで踏み込んでもいいのかも分からない。

『 聞きたいこと以外と沢山あるんだな、』


ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙｯ

「 …ん 」

『 もしもし、正門？ 』

「 まさかど…？ 」

『 ごめん、誠也くん、』

私は部屋を出てリビングの椅子に座った。

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末澤 side

「 あなたちゃん… 」

またまさかどや。

今日一緒におったやろ。
なんで夜まで電話かけてくんねん。

『 え？何急に、笑 
     声聞きたくなったって昼に会ったばかりやん笑 』

あなたちゃん、まさかどと話すときなんか
楽しそうやし、まさかども楽しそう。

『 うん、じゃ、おやすみ 』

あ、起こしちゃったね、ごめん、
寝ようかって 、笑っていう君。

自分の前を通り過ぎていこうとする細い腕を
勢いのままに掴んだ。

自分のことなんか目に入ってないような気がして
どうにかしてその視界に、真ん中じゃなくて
いいからその視界に入りたくて。

『 誠也くん…？寝よ？ 』

俺はいつの間にか唇が重なっていた。



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