玲於「なぁ……あなたの過去.
教えてくれよ……」
あなた「LIVE.もう少しだよね.」
玲於「は?」
あなた「LIVEもう少しでしょ?
今、話したらダメな気がする.」
玲於「じゃあ……」
あなた「LIVEが終わったら話す.」
玲於「……わかった.」
2人で何も喋らず楽屋へ戻る.
涼太「あ、2人ともヘアメイクしてきな.」
玲於「……おう.」
あなた「心配だけはしないで.
いつもみたいに居て?」
GENE「おう」
あなた「ありがとう.」
そう言って微笑むあなたに
未だ続く悪夢には
誰も気づかない.
あなたside.
今日も仕事が終わり
家に帰る.
まただ.
最近ポストに白い封筒が何通も入っている.
送った人もわからなくて
「迎えに行きます」
の一言.
そして
いつ、どこから撮ったのか分からない写真.
初めて届いて開けてみたらこれ.
数日間開けていない.
奥の部屋のクローゼットには
茶色の紙袋に今まで届いた白い封筒.
ざっと100は超えてるんじゃないかな.
当たり前だけど誰にも言っていない.
最近忙しくなってきて
LIVEとかでも休みは滅多に取れないんだから
こんなことで休みを取っては申し訳なさすぎる.
私だって誰かに頼りたいよ.
「完璧」っていう文字が
邪魔をしてくるんだ.
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!