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第1話

花鳥風月◆1
1,890
2019/04/17 12:58
あれは、確か、雪の降る寒い日のことだった_____











飴村 乱数
飴村 乱数
幻太郎ー!
夢野 幻太郎
夢野 幻太郎
おや、乱数、いらっしゃい
どうしたんですか?
飴村 乱数
飴村 乱数
いやぁ、暇だから遊んでもらおうと思って!
乱数は、元気に幻太郎の家に入っていった。
夢野 幻太郎
夢野 幻太郎
乱数、小生は今忙しいのですが
飴村 乱数
飴村 乱数
えぇー! でもさぁ......
プルルルル プルルルル プルルルル
乱数の声をかき消すように、携帯の着信音が鳴った。
夢野 幻太郎
夢野 幻太郎
......
幻太郎は、携帯の液晶ディスプレイを見た。

液晶ディスプレイには、『シブヤ病院』と映っている。

この時の幻太郎の顔は、関わりのない人が見れば真顔だが、乱数にはわかった。

少し強張っている。
夢野 幻太郎
夢野 幻太郎
少し電話に出てきます
大人しくしていて下さいよ
飴村 乱数
飴村 乱数
はいはーい!
笑顔で返事をする乱数は、まるで先生に指示を受けた小学生のようだった。
幻太郎が部屋の奥に入っていくと、乱数から笑顔が消えた。
飴村 乱数
飴村 乱数
ふっ
乱数は小さく笑った。
事は順調だ。

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