第10話

躊躇
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2018/02/24 12:31
《☆イニ☆side》




みやかわくん
テオくん、じんちゃん、俺ね?





みやが順番を確認して
みんなでパチパチと手拍子を始める。




テオくん
炙りカルビ炙りカルビ say yeah!





3人で布団に潜りながら
電気を消した部屋でする早口言葉ゲーム。





テオくん曰く、このゲームの名前は
" 炙りカルビゲーム "らしい。




☆イニ☆
炙りカルビ炙りかぶり say yeah!





音に合わせて早口言葉を言うが
俺が言った言葉が違っていたらしく
テオくんに止められる。




テオくん
赤坂サカスで逆さ傘さす人探すカサカサ人間!





だんだん難しくなってくる早口言葉。




みやかわくん
赤坂サカスで逆さ傘貸すの赤坂人間!
テオくん
みやwwwwwwwwww
☆イニ☆
ただの赤坂民やんwwwwwwwwww





その後も続くゲーム。





早口言葉が変わるごとに
誰かが必ず変な間違いをして、笑って。





その繰り返し。





笑い疲れたところでゲームが終わる。





そしてそこからまた話が展開していって
いろんな話題で盛り上がる。





やばい、





この3人、すごく楽しい。





こんなにいっぱい笑ったの、久しぶりな気がする。




テオくん
そういえばじんたん就職決まったの?






急にそんな話に変わる。





確かテオくんは仕事を辞めたと聞いた。





みやは学生。





何故かその空気に飲まれて、




☆イニ☆
え、まだだよ、





そう答えてしまっていた。




テオくん
だよな、よかった〜





安心したように枕に頭を預けるテオくん。





その言葉の意味がわからなかった。





俺が就職してはいけない理由。





就職すると





何かテオくんにとって
不利益なことがあるのだろうか?





俺の頭の中ははてなでいっぱいだった。





まだ、





その時は。

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