壱馬side
『ふ………んっ………ハァっ…んっ…』
RIKU「おー、出たねぇ」
『ハァっ……もう、いい?』
RIKU「いいよー」
つかれた…
RIKU「なに笑?めっちゃ疲れてんじゃん笑」
『…うん』
RIKU「ほら!おいでー」
RIKUさんは、ソファにどかっと座って、手を広げて待っている
もうどうでも良くなってフラフラとRIKUさんの
腕に身体を預けた
RIKU「ボロボロだねぇ」
…………
ん?
『RIKUさん、あの…
当たってますよ…』
RIKU「えー、じゃあ壱馬なんとかしてくれんの?」
『いや、無理です』
RIKU「でしょー?」
『RIKUさん、北人にしか興味ないんじゃないでした
っけ?』
RIKU「いや、俺かわいい子みんな好き笑
特に、壱馬みたいな弱々しいのいいわー」
ゾワゾワッ
RIKU「嘘だって笑
ほら、くっついてた方があったかいじゃん」
『遅くなると翔平心配するんで帰ります』
RIKU「ん?そう…じゃ、また」
『いや、またはないです….笑』
ガチャっ
ハァっ………
ん?ま、慎?
慎「ん?あ、あぁ、壱馬さんでしたか….」
『びっくりさせてごめん…』
慎「いや、大丈夫です………
あの……」
『ほ、北人!だ、大丈夫?』
慎「やっぱり、知ってますよね…
大丈夫です、怪我はしてないみたいですから
でも、辛かっただろうから今日はお休みです」
『そっか……』
ピリリリピリリリ
んっ?誰の?
あ、僕のだった…
『ごめん、出てもいい?』
慎「どうぞ…」
『はい』
広臣「壱馬?」
『はい』
広臣「おまえ、なんか俺に隠してることない?」
『……ないですけど…』
広臣「正直に言え…」
『………ないです…………』
広臣「ハァっ…
親衛隊には本当におまえを好きなやつもいる
んだぞ!わかってる?」
『…まさか…』
広臣「今すぐ俺の部屋に来い…」
『わかりました、すぐ行きます…』
なんだ…
RIKUさん口止めしてくれたんじゃないの……
誰にもわからないと思ってたのに…
ピッ
慎「誰からですか?」
『…ごめん、教えられない…』
慎「もしかして、翔平?」
『ううん、違うよ…笑
ごめん、もう行かなきゃ…
またね』
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。