第42話

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2020/12/29 07:54
北人side



最初は、軽い気持ちだったんだ…




樹とアメリカで知り合った時に壱馬の存在を知った


樹は、よーく壱馬の話をしてて俺はすぐに分かった




こいつは壱馬っていう子が好きなんだって





その頃には、俺はもう樹のことが好きだったから…



俺が壱馬の顔を見るために帰国することにしたとき
樹も数ヶ月後にその学校に転入することを知った




それなら



俺が樹と付き合える可能性もあるって思った









壱馬を見た時、正直、自分の方が勝ったと思った




壱馬は常に慎っていう友達といるって聞いてたし、生徒会からも気に入られてるって知ってたから
壱馬をハブられ者にすればいいと思ってた





でも、自分が思ってた以上に壱馬は周りから愛されてた…

俺はだんだんそんな壱馬が羨ましくなってたんだ…



結果としてはうまくいってたと思ってたのに…







さっき、すれ違いざまになんて言ったと思う?















『大丈夫…これが、最善策だから……ごめんね』























壱馬が愛される理由もわかった気がする

優しすぎるんだ、周りが心配で過保護になるくらいお人好しなんだ…










ごめん、壱馬…

辛い思いたくさんさせたし、ひどいこともたくさん言った



でもね、壱馬

ひとつだけ、考えが甘かったよ…笑



















慎は、そんなんで冷めるほどおまえへの想いは軽くないよ…笑




















慎「ごめん…北人…

  壱馬さん…本当はあんな人じゃないから…

たぶん、少し言いすぎたとか今も思ってるだろ
  うから…」






残念だけど、俺は壱馬には勝てないみたい…笑


























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