第11話

王様ゲーム2.jin※
1,364
2018/01/22 14:06
《☆イニ☆》



み「ねえじんたんwww」



まるで仕組みなんじゃないかと思うくらい
俺には運がないみたいだ。



テ「王様の命令は絶対だからねっ」



子供のような笑顔ではしゃいでいる。



本当にキスをしようとする2人を
慌てて止めた。



じ「せめてほっぺちゅーにして?w」

み「大丈夫大丈夫っ、」



酔っている2人には話が通じなくて
勢いに任せてキスをしてしまった。



テ「本当にしちゃったやんww」



おかしそうに笑い転げる。



今俺それどころじゃないよテオくん。



ふざけんなよ~、と笑ってごまかすが
割とダメージは大きい。



その後のことは全然頭に入らなくて
気づけばもう終電に近い時間になっていた。



テオくんの家は駅をまたぐような距離ではないが
みやの家に行くのは電車を使う。



み「やべ、俺そろそろ行かなきゃ」



その言葉と同時にみやが立ち上がり
テオくんも帰る準備を始めた。



2人ともべろべろに酔っていて
本当に帰れるのかと思うほどだ。



じ「大丈夫?気をつけてね?」



念を押して2人を見送る。



2人の背中が見えなくなって
ガチャ、とドアが閉まる音を合図に
俺の中の強がっていたものが消えた。



もうひとつ缶を開けようと
お酒に伸びるあなたの手を掴む。



じ「ねえなんでキスしたの」



ぽかんとした顔で見つめてきた。



真っ赤で
いつもよりとろんとした顔のあなたに
我慢出来なくて力まかせに押し倒す。



『あれはゲームじゃんっ、』



必死に弁解をしようとするあなた。



その言葉に俺に何かのスイッチが入った。



じ「ゲームなら何やってもいいんだ?」



自分ではそのつもりはないが
勝手に低い声になって言葉が溢れ出す。



『そういうわけじゃ、』

じ「じゃあどういう事?あなたって誰のものだっけ」



顔をもっと赤らめて
じんくん、と呟くあなたに理性が働かなくなった。



じ「じゃあゲーム、始めよっか」



未だに意味を理解できてないあなたの唇に
自分の唇を重ねる。



そこからは仄かなお酒の香りがしていた。



じ「ゲームだから、何してもいんだよね?」



そう言ってあなたの服の中に手を滑らせる。



『ゃ、』



小さな声を漏らすあなた。



その顔には涙が浮かんでいた。



じ「…その顔そそる、」



抵抗しないのが悪いんだからね。



いつも
可愛いだけの俺だと思ってたら大間違いだから。



たまにはこういう俺もいいでしょ?



あなた。

プリ小説オーディオドラマ