第32話

理性.teo※
1,336
2018/03/02 12:07
《テオくんside》



『テオくんこれ取って、』

テ「ん、」



そう言って高いところを指さして
俺にとってほしいと頼む彼女、あなた。



テ「お前本当ちっちゃい」

『うるさいなあっ、』



ぷんぷん怒るあなたは、本当に小動物みたい。



別に俺はそのままでもいいと思うけど
あなたはもっと大きくなりたいみたいだった。



テ「可愛いからいいのに、」

『なっ、別にっ、』



そんなことを言うと、すぐ顔を真っ赤にする。



だからあなたは、俺の自慢の彼女。



『ねえ今日泊まっていい?』



テ「なんで、」



『帰るのめんどくさい、』



テ「…別にいいけど、」



やったあ、と喜ぶあなた。



俺的にはいろんな意味で、しんどいんだけど。



『ねえ、服貸して?』



テ「何で?」



『お風呂!』



そう言うあなたに服を渡す。



テ「半袖だけど、」

『大丈夫、ありがとっ、』



るんるん、と風呂場へ向かうあなた。



編集でもしよう。



そう思って明日分の動画の編集を始めた。



『暑ーい、』



上がってきたあなたの方へ振り向く。



テ「は、」

『え、何、』



乾ききってない髪の毛
半袖でぶかぶかの服から見える華奢な身体。



まじでこいつ、反則すぎ。



俺の横でソファに寝転ぶ。



身体は小さいのにとても、色っぽく見えて。



テ「お前さあ、本当、」

『何?さっきからおかしいよ、』



自分でもおかしいと思う。



こんなに、動揺するなんて。



テ「自覚なさすぎ、」



分かりやすいようにほのめかす。



『え?何が?』



その鈍感さに、色っぽさに
もう理性なんか、働かなくて。



引っ張り起こして
ソファの背もたれに押し付ける。



テ「本当お前、自覚持てよ、」



『…なに、に?』



テ「だからさ…えろすぎ」



『あ、えっ、』



その単語を聞いて、また顔を赤く染める。



『いやっ、別に私っ、そんなこと考えてなかったしっ、』



必死に抵抗する。



その行動さえも、もう可愛くて。



テ「ね、やろ?」



そう言って服の中に手を滑らせる。



『ゃ、』

テ「大丈夫、優しくするから」



そしてあなたの唇を奪った。



『…んっ、っ、んぅ、』



やばい、本当に止められる気がしない。



だから嫌だったんだよ、2人きりのお泊まりは。



理性が機能しなくなるから。



ごめんね、あなた。



でもこれは全部、あなたのせいだから。

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