第2話

第一幕 シンデレラ 表
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2020/10/13 12:56
注意!!

※シンデレラ、原作の話。一部違っているかもしれないが、気にしないこと!!
(表と書かれている話は原作、裏と書かれているものはオリジナルとなっています)

※文字しかねぇ

※ここでの口悪くない??

※ごめんなさい取り乱しました




私は、幸福なことに裕福な家に生まれることができた。

お母さんは私が小さい時に亡くなってしまったけど、とても優しいお母さんだったことを覚えている。

そんなお母さんは最期にこう言って亡くなった。
”お母さんはいつも見てるから、神様を信じる良い子でいてね”
私はお母さんの言葉を大事にして、誰からも愛されるような娘になったと思う。
お母さんがいなくなった次の春。

お父さんが美しい顔立ちの娘を連れた女性と再婚した。

けれど、その継母はなぜか私にきつく当たってくる。

1人で部屋にいる時も、「生意気だ」と言われたり。

食事も「食べたければ働きなさい」と言われて台所に追いやられてしまう。

私の部屋は取り上げられ、ベッドもない。

着ている服もボロボロの灰色の服と木靴しか与えられない。
寒い夜は暖炉の燃え残りの温かさの残った灰の中で眠った。



暖炉の灰まみれになった私を彼女たちは


"灰かぶり"


そう言って嘲笑った。
ある日、遠くの国で働いているお父さんから手紙が届いた。

お父さんは子供達にもうすぐ帰るからお土産を買ってくるという手紙をよこしてくれた。

姉たちは高価な宝石などをねだっていた。

私は、「その国の、お父さんの帽子に刺さった木の枝がほしい」と返事をかいた。

家に戻ったお父さんは姉たちに頼まれた宝石などを手渡した。

私には、言われた通りぶ帽子に突き刺さったハシバミの小枝を渡してくれた。

そしてすぐに、お父さんはすぐにまた遠い国へと戻って行った。

私は、ハシバミの小枝をお母さんのお墓の土に植えて泣いた。
どんな仕打ちを受けても、毎日3回お墓参りをした。

気が付けばその木は大きく育ち、その木に寄って来る白い小鳥が私の心を癒し、私に必要なものを持ってきてくれるようになった。









そんな怖い、辛い毎日を過ごしていたけど、ある日王様が王子様の花嫁選びのために3日間のパーティをすると連絡があった。

2人の姉は大騒ぎで、王子様に見初められるような服選びなどをしていた。

私も継母に「お城のパーティに行きたい」と願い出た。

けれど継母も2人の姉も私の言うことなど聞いてなかった。

そればかりか、灰の中にえんどう豆をばらまき、それを「一つ残らず拾ったら行ってもいい」と無理なことを言ってきた。

けれど私のために白い鳥たちが集まり、えんどう豆を拾ってくれた。

でも、私はお城のパーティに着ていく服を持ってなかった。




全部、取られてしまった。

悲しい気持ちでつい、母のお墓にその思いを伝えてしまった。

すると白い鳥たちが、私のために金の糸、銀の糸で作ったドレスを持ってきてくれた。

私は身支度を整えてお城のパーティに出かけた。





王子様は、私を選んでくれた。





ずっと私達は、一緒に踊っていた。





いつも灰だらけの私しか見ていない継母や姉たちは私に気が付かなかった。
そしてパーティ最終日になると、王子様は私を待つようになっていた。

そして王子様が声をかける前に私に声をかける男性を制して、誰とも躍らせないようにした。

パーティのあったこれまでの2日間、王子様が私を繋ぎとめておきたいと言っても、王子様がほんの少し目を離した間に、私は彼の前から姿を消すことにしていた。

今夜王子様は、私を逃がさないように帰り道として通る城の前の階段に、くっついたらなかなか離れないような道具を塗っていた。

私はそんな事に気が付かず、いつものように階段を降りて帰ろうとした。

しかし、小鳥たちがくれた金の靴はくっついて離れ無くなってしまった。

私は諦めて、靴を置き去りにして急ぎ帰った。







そこから、金の靴を落とした女性探しが始まった。





王子達一行は、国中を周り金の靴が履ける女性がいないか一軒一軒訪ねて行った。

ついに、私の家まで来た。

噂に聞いていた2人の姉は喜んで金の靴を履こうとする。

1人目の姉。

入らない。

「つま先を切ってしまいなさい。王室に入ったら歩くことなどないのだから」

母親に言われ嫌々つま先を切る。

ぴたりと合う。

「あなたを探していた」

と王子様。

痛みに耐えながら1人目の姉は微笑む。

しかし小鳥が声をかける。

「靴を見てみなさい。真っ赤でしょう。」

「あなたは違う」



王子が言う。




2人目の姉。

入らない。

「かかとを切ってしまいなさい。王室に入ったら歩くことなどないのだから」

母親に言われ嫌々かかとを切る。

ぴたりと合う。

「あなたを探していた」

と王子様。

痛みに耐えながら2人目の姉は微笑む。

しかし小鳥が声をかける。

「靴を見てみなさい。真っ赤でしょう。」

「あなたは違う」



王子がまた言う。
「もういないのか」

と執事が問う。

「いません」

継母が言う。

小鳥が答える。

「もう一人娘がいる」

王子一行は家の中まで入ってくる。

慌てて継母が止めても、2人の姉が止めても、もう遅い。

彼らが台所で仕事をさせられていた私を見つける。
私は黙って差し出された靴を履く。

ぴたりと合う。

「本当に、あなたなのか。」

王子様が問う。

「はい、そうです」

私は王子様の目を見てしっかりと答える。

その目を見て、王子さまは言う。

「お城へ行きましょう」

小鳥たちが祝福してくれる。

継母と2人の姉達は呆然と私達を見送っていた。











結婚式の日。
彼を手に入れようと、つま先を切ったり、かかとを切ったり怖い目にあってもめげない2人の姉は、私の幸せのおこぼれにあずかろうとやってきた。

私と彼の結婚式の支度を手伝いながら、私のために用意されたドレスや宝石に目をつける。

そんな彼女たちに呆れた白い小鳥たちは彼女たちの目をえぐってしまった。

目が見え無くなれば、宝石やドレスを欲しがることはない、と。



小鳥たちと国民に囲まれ、結婚式は順調に進んだ。







おかげで今は彼と幸せな生活を送っている。

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